米国の衛星テレビネットワーク企業DISH Networkは、Sprint Nextelに255億ドルの買収案を提示した。これで先に買収を提案したソフトバンクを出し抜きたい考えだ。
DISHは米国時間4月15日、Sprintの株主に対して非公式ながら1株当たり現金4.76ドルとおよそ2.24ドル相当の株式による買い取りを提案した。買い取りに当てられる株式は、合併によって誕生する新会社の株式の約32%を占める。Sprintの株主は1株当たり7ドルを受け取ることになる。
DISHによると、この提示額は2012年10月にソフトバンクが提示した201億ドルに13%のプレミアムを上乗せしたものだという。
DISH Networkの会長Charlie Ergen氏は、「Sprintの株主にとって、審査待ちのソフトバンクの提案よりもDISHの提案の方が有利な選択肢であるのは明らかだ」と声明に記している。
「Sprintの株主は、高い買取額によって金銭的なメリットが受けられる一方で、ソフトバンクの提案では得られない強力な戦略的ポジションと大きな相乗効果が見込めるため、DISHとSprintの合併による新会社では有意義な経営参加の機会が得られる」(Ergen氏)
DISHとSprintの合併は、2012年に米連邦通信委員会(FCC)からモバイルブロードバンドサービス用として使用許可を得た貴重な周波数帯を活用するDISHの計画を加速させるだろう。
両社が合併すれば、消費者は米国内全域をカバーする動画、音声、ブロードバンドサービスを、家の中でも外でも利用できるようになるという。
DISHは先ごろ、この周波数帯を利用したワイヤレスブロードバンドサービスを開始するために「Racecar」という商標の登録を出願したが、同サービスを始めるに当たってネットワークパートナーを探している。また、Sprintが買収しようとしているClearwireに対して、DISHも2013年に入って買収を提案している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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