Mozillaは米国時間4月9日、ウェブサイトログインシステム「Persona」の「Beta 2」バージョンを公開した。これにより、「Yahoo Mail」アカウントを使って、Personaをサポートするあらゆるウェブサイトにサインインすることが可能になった。
まだ開発段階にあるPersonaは、デスクトップやモバイルデバイスで動作するオープンな認証システムだ。Persona IDかYahoo認証情報のいずれかを使ってログインできることに加えて、9日のリリースでは「Firefox OS」のサポートも追加された。つまり、ユーザーは、2013年内にも発売されるあらゆるFirefox OSデバイスにPersonaを使ってログインできるようになる。Mozillaによると、今回のアップデートには、ログインシステムの動作速度を従来の2倍に高めるバックエンドの変更も含まれるという。Personaは「パスワードキラー」にもなるだろう、とMozillaは大胆に主張する。
PersonaプロジェクトのテクニカルリードであるLloyd Hilaiel氏は、Persona Beta 2について解説する投稿の中で、「FacebookやTwitterのサインインは、ウェブサイトにサインインする行為と、ユーザーのソーシャルネットワークへのアクセスの共有を融合し、多くの場合、ユーザーに代わって情報を発信することをサイトに許可する。ユーザーがそれを望むこともあるが、ほとんどの場合、それは決してユーザーが望むことではない」と述べた。
Personaは、GoogleやFacebook向けのものを含む大半のログインシステムとは異なる。それらのシステムでは、ユーザーがそのサイト用のログイン情報を作る必要があるが、新しいPersona Beta 2ではYahoo Mailアカウントを認識する。Mozillaは、2013年中にほかのアカウントも追加する計画だとしている。
Personaは「Identity Bridge」というテクノロジを利用して、人々がPersonaでウェブメールアカウントを使うことを可能にしている。
「それは、統合と分散が可能なように一から設計されている」(Hilaiel氏)
Personaが成功するためには、Mozillaはウェブメールプロバイダーとウェブサイト所有者の両方と連携する必要がある。もし成功すれば、Mozillaは「サインインのトランザクションからほぼ完全に解放」されるだろう、とHilaiel氏は期待する。
今回のアップデートを発表するブログ投稿の中で、MozillaはBorn This Way FoundationやFirebase、Eclipse Foundationなど、Personaをサポートする複数のサイトの名前を挙げている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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