今回の動きは、The Wall Street JournalやCNBCなどが最初に報じたもので、HP取締役会の機能不全という前例のない事態を受けてのさらなる刷新であることを意味している。とはいえ、最高経営責任者(CEO)のMeg Whitman氏とHPは、一連の失策を受けて何もしないわけにはいかなかったのだ。
Autonomyを適正評価した根拠はどこにあったのだろうか。その答えは未だにはっきりしないが、解決策は明確だ。HP取締役会は、一部人事を交代させる必要があった。また、Hammergren氏とThompson氏が同取締役の職をかろうじて維持していたにすぎないことも、指摘しておいた方がよいだろう。
Lane氏は、声明で次のように述べた。
3月に行われた株主投票の結果を受け、HPの事業を再建していく上での障害を一部でも低減できるよう、会長を辞任することを決断した。私がHP取締役会に招集されてから2年あまり、HPが現在行っている事業再建と将来の成功を確実にするため、取締役会を進化させることに注力してきた。われわれが築いてきた取締役会、そして当社の業績回復におけるこれまでの進展を誇りに思っている。私は今後も引き続きHPの取締役を務め、この仕事の達成を支援していく。
Lane氏は、やはりAutonomy買収支持派であった前CEOのLeo Apotheker氏からなんとか距離を置いてきた。Lane氏は、Apotheker氏がHPに採用された時期と同じ頃、同社に入社している。決して力強い手腕を発揮することはなかった2人は、HPをソフトウェア事業に積極的に進出させるはずであった。
今回のさらなる役員異動として、HPはRajiv L. Gupta氏が務める筆頭独立取締役の役職を廃止することを明らかにした。Gupta氏は取締役会に残留し、Thompson氏に代わって監査委員会の委員長を務める。また、Gupta氏に代わって、Gary Reiner氏が指名およびガバナンス委員会の委員長を務める。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」