Appleが、今度は中国で訴訟相手と法廷で直接対決している。
AFPの報道によると、「iPhone」のメーカーであるAppleは現地時間3月27日、上海で行われた訴訟の法定審問に姿を現したという。この訴訟でAppleは、音声認識ソフトウェアを複製して「Siri」に用いたとして訴えられている。
特許侵害でAppleを訴えているのは上海に本拠を置くZhizhen Network Technologyで、自らがSiriに使われている音声認識ソフトウェアの権利を持っていると主張している。
Zhizhenは、「インスタントメッセージングチャットボットシステムの一種」とされるソフトウェア「Xiao i Robot」の特許を2004年に取得したという。Siriが開発されたのは2007年だ。Appleは2010年にSiriの技術を買収によって獲得し、2011年に「iPhone 4S」に搭載して発売した。
どちらの製品も音声認識を利用してユーザーに応答するが、Zhizhenのソフトウェアは「iOS」と「Android」の両方で動作する。ZhizhenはAFP向けの声明の中で、Xiao i Robotは通信、金融、Eコマースに利用され、中国でのユーザー数は1億人を超えると述べている。
Zhizhen側の弁護士であるSi Weijiang氏はAFPの取材に対し、「当社はAppleによる特許侵害が認められ次第、その特許権を利用した製品の製造と販売を中止するようAppleに求めるつもりだ」と語った。また、「将来賠償金を要求する可能性を排除しない」とも述べている。
報道によれば、Zhizhenは2012年5月にこの問題をAppleと示談で解決しようと試みたという。だが、Appleからの返答がなかったため、同年6月に訴訟に踏み切ったと伝えられている。
この日の事前審問を受け、本格的な裁判が7月から開始される予定だと、Zhizhenの広報担当者はAFPに対して語っている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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