STMicroとEricssonとのチップ製造に関する合弁企業であるST-Ericssonは米国時間3月18日、合弁を解消して両社間で事業部門を分割すると発表した。
ライバルのチップメーカーであるNVIDIAやIntel、Texas Instrumentsが人気モバイルデバイスへの納入実績を伸ばすにつれて、モバイル分野におけるST-Ericssonの市場シェアは縮小した。最大顧客のNokiaが市場シェアをAppleやサムスンに奪われたことも、ST-Ericcsonのチップへの注文が落ち込む原因となった。2009年に合弁が形成されてから、Ericcson単体での損失額は28億ドルとなっていた。
Reutersの記事によると、STMicroの最高経営責任者(CEO)Carlo Bozotti氏は18日の電話会議で、「可能なあらゆるシナリオを検討したが、今日発表した方法が常に実現可能性のあるものだった」と述べた。
合弁事業のうち、両社が必要としない部分については約1600人が解雇される。Ericcsonは主にスウェーデン、ドイツ、インド、中国で約1800人の雇用を維持する計画で、STMicroは主にフランスとイタリアで950人の雇用を維持する計画だ。
STMicroによると、合弁解消と再編にともなう費用は3億5000万~4億5000万ドルと見込まれ、1月の時点で試算した5億ドルよりは少なくなるという。Ericssonは移行にともなう支払いのために、2012 年中に5億1600万ドルを用意したと述べた。
Ericssonの最高経営責任者(CEO)Hans Vestberg氏は、合弁解消は収益化に向けたステップだと述べた。
「われわれは、この事業の収益化を明確に望んでおり(中略)、組織をスリムにすることでその可能性を高められると確信している」と同氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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