余計な雑学を長々と書いたが、要はこうした社会的背景を踏まえて計画されたと思われるのが今回のGS4発表だ。
米国では単に「最新の高性能スマートフォン登場」では留まらないニュースバリューを持つだろう。メディアで言えば、CNETやThe Verge、あるいはWall Street JournalやBloombergのテクノロジー欄だけでなく、全国網や主要なケーブルチャネルなどのテレビ局が、高い確率でニュース番組などで採り上げるということである。
つまり、GS4発表会はサムスンが「全米のお茶の間」を意識して仕掛けた一大イベントなのだ。GS4はサンフランシスコ〜シリコンバレーやニューヨーク、ロサンゼルスだけでなく、米国全体の携帯電話ユーザーに向けられたタマ(値段の点で手の届かない人々が一部にいるとしても)と見ることもできるのではないか。
サムスンは昨年、米国でGALAXY製品のマーケティングに4億100万ドルを使い、アップルの333億ドルを上回った(註6)とか、ナイキから手練れの人材を引き抜いたとか、あるいは研究開発面でもシリコンバレーの中枢に拠点を構えた(註7)など、これまでもさまざまな動きが伝えられていた。
それが今回のGS4発表で「本丸」攻略を狙うサムスンの本気度をあらためて痛感した次第である。
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