Microsoftは、「Windows 8」および「Windows RT」向けの「Internet Explorer 10」(IE10)に「Adobe Flash Player」を直接組み込んだ。そのことは大した事件ではない。最大のライバルであるGoogleも、「Chrome」で同じことをしている。
だが、Googleとは異なり、MicrosoftはFlash Playerを組み込むにあたって賛否の別れる仕組みを取り入れる決断をしていた。通常はプラグインに対応しないWindows 8版のIE10で、Flashコンテンツを制限したのだ。当初の仕組みでは、ウェブサイトのドメインがMicrosoftの「互換表示一覧」に登録されている場合にのみ、Modern UI(Metro)版のブラウザ(およびWindows RTのデスクトップ版ブラウザ)でFlashコンテンツを再生できた。
だが、新しい仕組みでは、米国時間3月12日からWindows 8とWindows RTのどちらでもIE10でFlashコンテンツを実行できるようになる。唯一の例外は、「互換表示一覧」の新しいセクションに登録されたサイトだ。つまり、この一覧は事実上、不正な動作をするウェブサイトを除外するブラックリストとして機能するようになる。
新しい方針はInternet Explorer Developers Centerで公開されており、その中で以下の注意書きが掲載されている。
最初のリリース時点では、IE10はFlash用の互換表示一覧を使用して、Flashコンテンツの実行を許可するサイトを特定していた。しかし、2013年3月より、IE10は、Flash用の互換表示一覧を使用して特定のウェブサイトのFlashコンテンツをブロックする。この動作変更を有効にするには、IE10にすべてのセキュリティアップデートを完全に適用する必要がある。
そして、新しい方針は以下のとおりだ。
Windows PC上で実行されるWindows 8では、どのサイトもデスクトップ版のIE10でFlashコンテンツを再生できる。ただし、Flash用の互換表示一覧に登録されているサイトでは、新しいWindows UI版のIE10でFlashコンテンツが再生されなくなる。Windows RTの場合、Flash用の互換表示一覧に登録されているサイトでは、デスクトップ版のIEでもWindows UI版のIEでもFlashコンテンツを再生できない。
IE10は互換表示一覧を使用して、特定ウェブサイトにおける、Windows UI上のIEがサポートするAdobe Flash Player機能の実行をブロックする。同リストはMicrosoftが管理や配布を行い、どのサイトが含まれるかも同社が決定する。こういった決定はセキュリティや信頼性に関する懸念に基づいて行われる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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