ホームボタンを押し下げると、タスク切り替え画面が立ち上がって、どのアプリが開いているかが表示される。そのアプリを1つずつ終了させることも、すべてのアプリをまとめて終了することもできる。
マルチタッチアクションにはあまり対応していないように思えた。写真ギャラリーアプリでピンチしてもズームできなかったし、別のセクションに切り替えるには、スワイプではなく、設定メニューの上部にあるタブを押す必要がある。
Androidと同じように、上部を下方向にスワイプすることで、ショートカットボタンのある通知バーが表示される。われわれが見たバージョンには、画面の明るさを調節するスライダーしかなかった。これはバッテリ持続時間をすぐに長くしたい場合には便利かもしれない。おそらくほかにも、BluetoothやWi-Fiのトグルスイッチといった便利なショートカットがここに表示されるのだろう。そうでなければ、かなりのスペースの無駄に思える。
いったん1つか複数のアプリを開くと、それぞれのアプリでは、画面の右下隅にバックキーが表示される。これは筆者にはかなり分かりにくく思える。少なくとも西洋文化では、「進む」は右側にあり、「戻る」は左側にあるからだ。
われわれが見たデモ用端末は、サムスンのAndroid端末を再利用したものだった。サムスンはスペックについて口を閉ざしたままなので、どのようなデバイスにTizenが搭載されるのかを予想するのは難しい。分かっているのは、TizenはFirefox OSのように、低価格あるいは中間的価格のスマートフォンがターゲットであることだ。
サムスンの強い影響力と、Tizenを支援する通信事業者の意志があれば、AndroidのライバルとなるこのOSは、かつてなかったような光り輝くための好機を得られるだろう。まだ先は長いので(そしてTizenはメーカーや通信事業者がカスタマイズできる設計になっているので)、詳細は変更される可能性がある。しかし、基本的なユーザーエクスペリエンスがあまりにもAndroidのそれと似ているように見えるため、時間をかけて練られてきたこのOSに興奮を感じるのは難しい。それでも通信事業者がTizenを支持すれば、このシンプルさと親しみやすさが、結果としてサムスンにとっての大ヒット製品につながる可能性はある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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