サムスンの新しいモバイルアプリは、Appleからヒントを得ているようだ。
「Samsung Wallet」と名付けられたこのアプリは、基本的にAppleの「Passbook」のサムスン版である。同アプリの開発者向けサイトでAPIに関するページに記載されているように、このアプリは「ユーザーがイベントチケット、搭乗券、メンバーシップカード、クーポンのすべてを1カ所で保存および管理できるようにする」ものだ。
同アプリでは、携帯端末ユーザーが自分の電子チケットやクーポンを追加できるように、チケットなどを発行する企業が自社のアプリをSamsung Walletと統合することが可能となっている。これらのチケットには、端末で読み取ることのできるバーコードが表示される。サムスンはスペインのバルセロナで開催されているMobile World Congressで現地時間2月27日、同アプリをデモし、Lufthansaなどのプロバイダーによる電子航空券をWalletアプリに追加する方法を披露した。
Passbookと同様に、Walletはプッシュ通知を利用して、ユーザーが保存されている自分のいずれかのクーポンまたはチケットを使用する正しい場所にいることを通知する。Walletユーザーは、自分の搭乗券やメンバーシップカードのポイントに関するアップデートも受信することができる。
これまでにサムスンは、Walletに関するパートナーとしてWalgreens、Major League Baseball、Expedia、Booking.com、Hotels.com、Lufthansaと提携済みだ。開発者向けのAPIはまだベータ版の段階で、一部のパートナーにしか提供されていない。ただしサムスンは5月にAPIを一般公開する予定だ。
Samsung Walletは近距離無線通信(NFC)をサポートしていないため、タップによるモバイル決済には少なくとも現時点では対応していない。サムスンはThe Vergeに対し、NFCのオプションを含めないという決断をしたのは、小売業者らがまだ、追加のハードウェアを必要としないバーコードの方を好むためだと述べた。ただし、将来的にはこの機能を排除してはいないとした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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