スペイン・バルセロナ発--「Firefox OS」の完成を間近に控えたMozillaは、LG電子やChina Unicom(中国聯合通信)を含む相当数の企業との提携にこぎつけ、同OSを普及させるための土台作りを進めている。ブラウザベースの同OSを搭載する最初の携帯電話は、2013年第2四半期に登場する予定である。
Mozillaが現地時間2月24日、Mobile World Congressにおいて発表したところによると、同団体は携帯通信事業者18社と、携帯電話メーカー4社から同団体のオープンソースモバイルOSへの支持を取り付けたという。Googleの「Android」やAppleの「iOS」という現行の2大勢力に対抗するには、これらの企業だけでは十分とは言えないものの、Firefox OSが第2四半期に市場に登場しないまま姿を消すということは少なくともなくなった。
Mozillaの最高技術責任者(CTO)であるBrendan Eich氏は、Firefox OSを搭載した携帯電話が2013年第2四半期に初めて登場する予定だと述べている。
Firefox OSを搭載した携帯電話の販売に同意した企業はAmérica Móvil、China Unicom、Deutsche Telekom、Etisalat、Hutchison Three Group、KDDI、KT、MegaFon、Qtel、SingTel、Smart、Sprint、Telecom Italia Group、Telefónica、Telenor、TMN、VimpelComである。TelstraもMozillaの取り組みについて歓迎している。また、同OSを搭載した携帯電話の製造に同意したメーカーはAlcatel-Lucent、ZTE Corporation、LG電子、Huawei Technologies(ファーウェイ)であり、チップメーカーであるQualcommも協力する。
これだけでは米国市場において大きな地盤を築いたことには必ずしもならないものの、Firefox OSはコンシューマーが価格により敏感な地域を主なターゲットとしている。Mozillaによると、同OSを搭載した携帯電話が最初に投入される市場はブラジルとコロンビア、ハンガリー、メキシコ、モンテネグロ、ポーランド、セルビア、スペイン、ベネズエラになる予定だという。
MozillaのFirefox OS同盟に最初に加わっており、最強のメンバーでもあるTelefónicaは、ラテンアメリカ諸国において、フィーチャーフォンよりもパワフルな製品を求めているが「iPhone」のように高価な製品を望まないコンシューマーに向けて同携帯電話を積極的に売り込む計画である。同社は、Firefox OSを搭載した初の携帯電話を2013年半ばに市場に投入し、新たなモデルを2013年遅くか2014年に投入する予定だと述べている。同社は2012年に開催されたMobile World CongressにおいてMozillaとともに壇上に登場し、Firefox OSの最初のバージョンを披露している。
MozillaはAndroid向けのFirefoxを既にリリースしているものの、Eich氏によると、AndroidではJavaに似たプログラム基盤の上で実行させる必要があるため、そのパフォーマンスには限りがあるという。さらにもちろんのことながら、ユーザー自身がインストールを行う必要がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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