ゲームをゲーム機本体にひも付けるソニーの特許について懸念していた者は、やきもきするのを止めよう。「PlayStation 4」(PS4)にはそうした技術が搭載されないからだ。
SCEワールドワイドスタジオの代表取締役会長を務める吉田修平氏は、欧州のゲーム情報サイトEurogamerとのインタビューで、発表されたばかりのPS4では中古ゲームがプレイできないという懸念を払拭しようと努めた。中古ゲームのプレイを制限するという考えについて議論する中で、吉田氏は顧客の期待に触れた。物理ディスクを購入したら、好きな場所で好きなように利用できるべきだという期待だ。
「消費者は一般的にそう期待する。物理ディスクを購入したら、どこででもそれを利用したいものだ。私もそう期待する」と吉田氏は述べ、次のように続けた。「中古ゲームはPS4でプレイできる。これでどうだろうか?」
これは確かにありがたい話だ。
先ごろ明らかになったソニーの新たな特許というのは、「Electronic Content Processing System」(電子コンテンツ処理システム)と「Use Permission Apparatus」(使用許可装置)によって各ゲームディスクの「タグ」とユーザーアカウントを1対1で対応させるというものだが、PS4とはまったく無関係だったようだ。このセキュリティシステムは各ゲームに非接触型RF「タグ」を付けることで機能し、アカウントとゲームが一致した場合のみゲームがプレイできる。したがって、別のユーザーが購入したゲームはプレイできなくなる可能性がある。
うわさや報道、特許の発見に、PlayStationファンは、このセキュリティプロトコルが導入されるかどうかが分かるのをピリピリしながら待っていたが、ゲーム業界アナリストのMichael Pachter氏が指摘したように、こうした技術を採用するメリットは、消費者に敬遠されて販売率が下がる可能性があるというデメリットを上回るほどではないようだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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