ノルウェーのブラウザメーカーであるOpera Softwareは現地時間2月15日、Skyfire Labsとその技術を最大1億5500万ドル相当の条件で買収すると発表した。同技術は、輻輳状態にある携帯電話ネットワーク上で動画を圧縮するためのもの。
世界におけるブラウザ利用率で第5位にランクされているOperaは、モバイルネットワーク事業者向けに自社ブラウザを適応させる事業に加えて、YandexやGoogleといったサイトへの検索を誘導することで収入を得ている。Operaは、広告などの分野に徐々に事業を拡大しているが、Skyfireの買収により、通信事業者向けのテクノロジ販売という同社事業に新たな局面が加わることになる。
Operaの最高経営責任者(CEO)のLars Boilesen氏は、「両社ともブラウザをルーツとし、それをはるかに超えて進化を遂げている。Skyfireは、動画やアプリ最適化、スマートフォン、タブレットにわたる当社ポートフォリオに新たな機能を加え、北米におけるプレゼンスを一層強化する。動画は、2015年までに世界全体のモバイル帯域幅の3分の2以上を消費する見通しであるとともに、『Android』や『iOS』アプリで費やされる時間が急増していることから、われわれは、通信事業者向けにOperaのソリューションを拡大することをうれしく思う」と述べた。
Skyfireの技術は、ビデオ帯域幅を削減し、ネットワーク容量の突発的な低下に迅速に適応できるようにする技術である。カリフォルニア州マウンテンビューを拠点とするSkyfireは、同社製品「Rocket Optimizer」および「Skyfire Horizon」においてその技術を販売している。
SkyfireのCEOであるJeffrey Glueck氏は、今回の買収取引が完了した時点でOperaのオペレーター事業担当のエグゼクティブバイスプレジデントに就任する予定。今回の買収は3月15日以前に完了する見通しであると、Operaは明らかにした。
OperaはSkyfireに対して、先払いとしての5000万ドルを含む現金と株式を支払う。Skyfire事業が業績目標を満たす場合には、支払額が1億5500万ドルに達する可能性がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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