独自路線を維持してきたOpera Softwareは2013年、同社の戦略を抜本的に変更する予定だ。同社は、「Safari」や「Chrome」で使われているブラウザエンジンであるWebKitの採用を決断した。
Operaは米国時間2月13日にこの動きを発表し、開催まであと2週間足らずに迫ったMobile World Congressで、この決断に基づく取り組みの最初の成果として、同社の「Android」ブラウザのWebKitベース版を披露する予定だと述べた。一方で同社はデスクトップブラウザについてもWebKitへと移行する予定だ。
ブラウザエンジンとは、HTML、JavaScript、CSSで記述されたウェブページの指示を処理し、その結果を画面上にレンダリングするもの。静的なウェブページから動的なウェブアプリケーションへと開発の世界が広がるにつれ、ブラウザエンジンの重要性はますます高まっている。
Operaの最高技術責任者(CTO)を務めるHakon Wium Lie氏は声明で、同社がこの変更に踏み切った理由を次のように説明した。
WebKitエンジンは既に非常に良好な状態にあり、当社はこれをさらに改良する取り組みに参加したいと思う。WebKitは、当社が重視する標準規格をサポートするとともに、当社が必要とするパフォーマンスを実現している。当社の専門家をオープンソースコミュニティーと連携させてWebKitとChromiumのさらなる改良に取り組ませる方が、当社独自のレンダリングエンジンを引き続き開発させるよりも理にかなっている。Operaは、WebKitおよびChromiumのプロジェクトに貢献するつもりであり、マルチカラムレイアウトの改良を対象としたわれわれの最初のパッチセットを、既に提供済みだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス