フェンリルは2月8日、スマートフォン向けアプリのリサーチから分析、設計までを提供する、ユーザーインターフェース(UI)/ユーザーエクスペリエンス(UX)リサーチ・デザイン事業への参入を発表した。スマートフォン向けのブラウザ「Sleipnir Mobile」とそのほかのアプリの開発実績をもとにしている。
今回の事業では、ユーザー中心設計の考え方をもとに、リサーチ・デザインを導入する。アプリの開発や運用ノウハウから、UIデザイン、UXデザインのエッセンスを抽出し、それを指標化して独自にモデル化することで、リサーチの分析結果をデザインに落とし込むプロセスを確立。リサーチから分析、設計までを一元的に提供するという。
ユーザビリティテストやヒューリスティック評価などの調査分析データを得るために、UI/UXリサーチの専門コンサルティング会社である、えそらと業務提携している。
アプリ提供企業は、デザイナーやエンジニアの主観によるあいまいな設計プロセスを排除し、ユーザー視点によるスマートフォンアプリを開発することで、コンバージョン率の向上、アクティブ率の向上を図ることができるとしている。
フェンリルによると、スマートフォン向けアプリの開発では、詳細なリサーチデータを持っているにもかかわらず、リサーチ結果をデザインに活かすかどうかは、デザイナーの経験則や感性に委ねられることがあるという。意思決定者の決断をサポートする分析結果やロジックを提供できないために、最終的に曖昧な判断をせざるを得なくなることもあるとしている。
こうしたことから、ユーザーの支持を得られず消えていくアプリも多い。ダウンロードされてから一度も立ち上げられないようなアプリは全体の20%を超えるという調査結果もあると説明している。
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