ヤフーは1月29日、2013年3月期第3四半期(2012年4月~12月期)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比10.3%増の2450億1400万円、営業利益は同11.7%増の1354億2000万円、経常利益は同11.5%増の1367億8900万円、純利益は同14.0%増の831億6900万円となった。
ヤフーの売上高と営業利益がともに2桁成長となったのは約4年半ぶりだ。同日の記者会見で登壇したヤフー代表取締役社長の宮坂学氏は「リーマンショック以来の2桁成長となった。非常にいい四半期だったのではないか」と評価する。
第3四半期は、広告効果を高める機能の強化や広告代理店との連携を強めた販売活動によりリスティング広告の売上が増加。特にスマートフォン経由のリスティング広告の売上が大きく拡大したほか、興味関心連動型広告では新たに開始したプラットフォームなどにより広告効果が高まり売上も大きく伸びた。
また「Yahoo!プレミアム」の売上が増加したほか、求人や不動産などの情報掲載サービス、ゲーム関連サービス、データセンター関連の売上が引き続き増加した。2012年10月に新たに連結子会社となったバリューコマースも増収に寄与したという。そのほか、コスト削減などにより販売促進費や業務委託費が減少したことで大幅な増収増益を達成した。
個別のサービスでは、「Yahoo!オークション」の取扱高が前年同四半期比でわずかに減少したものの、12月単月では前年同月比で増加するなど回復が見られた。また、スマートフォン経由の取扱高が前年同四半期と比較して大きく拡大した。「Yahoo!ショッピング」については、四半期の取扱高が過去最高となるとともに、販促費の効果的な配分により営業利益が拡大した。
宮坂氏は今後の目標として、2020年までに営業利益を2012年3月期(1650億円)の約2倍にしていきたいとコメント。当面は「スポンサードサーチ(検索連動型広告)」「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(興味関心連動型広告)」「プレミアム会員費」が、同社の成長を支えていくとの見方を示した。
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