Dellが少なくとも2社のプライベートエクイティ(PE:未公開株投資)会社と協議しているという。Bloombergが米国時間1月14日に報じた。
コンピュータハードウェアメーカーである同社の株式非公開化に向けたこの協議はまだ初期の段階にあり、投資会社らが資金調達ができないか、将来の投資回収方法を見出せない可能性があることを理由に決裂する可能性もあると、Bloombergは本件に詳しい2人の情報筋の話として報じている。情報筋の1人はBloombergに対し、資金調達について複数の大手銀行から問い合わせがあったと述べている。
Dellの広報担当者は米CNETに対し、同社はうわさや憶測に対するコメントはしないと述べた。
長期にわたって世界最大のPCメーカーの1社であったDellは近年、苦境に陥っている。同社が従来のコンピュータ市場からネットワークやストレージといったビジネス向け製品へと重点を移したことに伴い、同社株価はこの1年間でおよそ3分の2に下落した。同社はこの数年間で多数の買収を実施しており、今後も買収を続けるつもりであると述べている。しかし、それらの事業をどれだけ早期に軌道に乗せられるかを不安視する声もある。
同時にDellは、PC市場に対する取り組みを継続するつもりだと述べている。しかし、Dellや同社と競合するHewlett-Packardは、LenovoやASUSといったアジアの新しい競合企業との競争に苦戦している。Lenovoは2011年終わりにDellを追い抜き、世界第2位のPCベンダーになった。
Bloombergの14日付けの記事によって、Dell株価は本稿執筆時点で13%急騰し、12.30ドルになっている。報道を受けて同株価があまりに急激に上昇したため、サーキットブレーカーが作動して一時は取引が停止した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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