UPDATE Hewlett-Packard(HP)によるエンタープライズソフトウェア企業Autonomyの買収はすでに物議を醸し、訴訟や減損費用88億ドルの計上といった事態を招いている。そしてさらに米国時間12月27日、米司法省による調査が明らかになった。
HPは同日公開された年次報告書の中で米連邦政府が同取引の調査を開始したことを認めている。
この年次報告書には「2012年11月21日、米司法省の代表者らが、Autonomyに関連した調査を始めたことをHPに通知してきた」と書かれている。「HPは3つの調査当局に協力している」(同年次報告書)
HPは2011年8月にAutonomyを買収した。買収金額は約111億ドルで、同社の売上高の11倍に相当した。同社は11月の第4四半期決算で、Autonomyがのちの売却につながる不正会計や開示の不履行をしていた「さらなる証拠」を発見したと述べた。
以来、HPとAutonomyの共同創業者で前最高経営責任者(CEO)のMike Lynch氏は、Autonomyの優れない業績の責任の所在をめぐり、公の場で舌戦を繰り広げている。Lynch氏は先ごろ、ウェブサイトを立ち上げ、HPからの非難に反論し、HPが買収後のAutonomyの扱いを誤ったと述べている。現在のところ、サイトには米司法省の調査に関する言及はない。
米国時間太平洋標準時12月27日午後7:03更新:Lynch氏は電子メールによる声明で「HPが本日の年次報告書の中で、50億ドル分の減損に関する詳しい計算内容や、前経営チームに向けた深刻な疑惑に関する公の説明をまたしても提供しなかったことに非常に落胆している」と述べ、「さらに、今となっては50億ドルの減損のうち、いくらが疑われている会計問題に関するもので、いくらが業績やその売上予測にまつわる他の変動によるものなのかが、あいまいになっている」とした。
「また、われわれがどの規制当局からも連絡を受けていないことは確かだ。われわれはどのような調査にも協力し、われわれの立場を説明する機会を楽しみにしている」(Lynch氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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