logo

担当者に聞く「JINS PC」がヒット商品になったワケ - (page 2)

藤井涼 (編集部)2013年01月03日 10時00分
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

段階的なマーケティング施策でヒット商品に

 こうした試行錯誤の末にJINS PCは完成。2011年9月からまずハイコントラストレンズのパッケージタイプ(度なし)を販売した。豊富なカラーバリエーションと3990円からと手の出しやすい価格設定、またオンラインショップでも気軽に購入できることが支持され、当初から売上は好調だったという。しかし、発売から約半年間はあえてマスプロモーションを展開せず、徹底的にウェブでのプロモーションに注力。エンジニアや情報感度の高いITコアユーザー層をターゲットに、医学的な効果の裏付けをアピールしつつ商品の信頼感を醸成した。

  • ジェイアイエヌ アイウエア事業部 Eコマースグループ マネージャの新井仁氏とマーケティング室 広報の中島英摩氏

 「まずは世間で知られていない“PCメガネ”という言葉を一般化して、PCメガネ=JINS PCと言ってもらえるように、レビュー記事を自社サイトに掲載したり、タイアップをしたりしながら認知を広げていきました。またTwitterやFacebookなどのソーシャルメディアを通じて、積極的に情報発信などもしました」(新井氏)

 それから約半年後の2012年5月に、ハイコントラストレンズ(度なし)にウエリントンやキッズといった新たなフレームバリエーションを追加し、初めての度付きモデルも発売。これに合わせて、女優の蒼井優さんを起用したTVCMを大々的に放映した。さらに、11月にはレンズの色が薄いクリアレンズのパッケージタイプを発売し、これに合わせて嵐の櫻井翔さんによるTVCMを放映した。

 「CMでは“パソコンするならJINS PC”というイメージを視聴者に強く持たせることを意識しました。またCMと並行して、電車内など長時間広告に目が届く環境では、JINS PCが医学的にエビデンスを得ていることなどを引き続きアピールしました」(中島氏)

 これらの長期的な戦略が実を結び、11月末には販売数が100万本を突破。特にファッションアイテムとしても使いやすいクリアレンズタイプが発売されたことで主婦や学生などにも広く浸透した。中には複数本買って、自宅や職場などで使い分けているユーザーもいるそうだ。また一般消費者だけでなく、日本マイクロソフトやヤフーなど約20社での企業導入も進んでいるという。

目疲れに悩むすべての人を解放したい

 JINS PCを始めとするPCメガネの登場は、メガネ市場に新たな風を起こしたといえる。中島氏は「視力補正以外の付加価値をもった商品を生み出し、かつ目がいい人もターゲットにしたことで市場を一気に広げることができたと思っています。低価格モデルの店舗の増加によってメガネ市場は縮小傾向にあるのですが、今後は従来のようにシェアを奪い合うのではなく、新たな市場を作り業界全体で盛り上けることで、市場規模を拡大できると考えています」と可能性を語る。

  • 12月から販売を開始したドット柄フレームの「オーバル」

 より幅広い層に訴求するため商品ラインアップも拡充していく。これまでJINS PCは無地のフレームのみを販売してきたが、2012年12月から初の柄つきフレームとなるドット柄の「オーバル」を発売。ターゲットであった女性層からも高い支持を得ていることから、今後はより豊富な柄やデザインを用意していくという。

 新井氏は「まだまだ100万本です。これは聞いた話なのですが、日本で目疲れを感じている人は2000~3000万人いると言われています。JINS PCでそれらの方々全員を目疲れから解放するのが究極の目標です」と語り、2013年も商品開発や医師との共同研究に注力していきたいとした。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]