ショップ構築サービス提供のBASE、East Venturesなどから2300万円を調達して事業を加速

岩本有平 (編集部)2013年01月17日 11時00分
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 家入一真氏率いるプロジェクト「liverty」発のサービスとして、2012年12月18日に法人化を発表したBASE。同社は1月17日、partyfactory、East Venturesおよび個人投資家を引受先とする約2300万円の第三者割当増資を実施したと発表した。

 BASEが提供するのは、ネットショップの作成サービス「BASE」だ。会員登録をすませて提供する商品の画像をアップロードし、価格や在庫を設定すれば、すぐにネットショップを作成できる。800種類以上の素材やテンプレート、オリジナルの素材を組み合わせたショップデザインも可能だ。

 前述の通り、BASEはもともとpaperboy&co.創業者の家入一真氏が立ち上げたプロジェクト「liverty」の1サービスとして11月にスタートした。公開から約3週間で開設されたショップは7000店舗に上り、決済は1000件、流通総額は700万円を超えた。法人化の発表が各種メディアに取り上げられたこともあり、ショップ数は2012年末時点で1万店まで拡大した。1月に入ってからはその利用も拡大しており、決済件数は3000件、流通額は1500万円となっている。

 ショップを作成するユーザーはさまざまだ。MacBookやiPad向けのオリジナルデザインを販売する「ARTiC」、熊本県の農家が野菜を販売する「やさいものがたり」、歌人の升野浩一氏が購入者の名前を詠み込んだ短歌を5757円で作る「57577」など、アート作品から食品、他にはないような独創的なサービスまでが並ぶ。


BASE代表取締役の鶴岡裕太氏

 代表取締役の鶴岡裕太氏は、BASEのサービスを開始した時点で法人化を検討していたという。「個人情報を持つことになるし、信頼性を担保するためにも法人のほうがやりやすいと考えていた」(鶴岡氏)

 同社では、決済手数料を除いてサービスをすべて無料で提供している。法人化している以上、将来的にはマネタイズについて考えなければいけないが、鶴岡氏は、「まず1年ほどは機能を無償で提供していって、お客さんを付けていきたい。今回の調達はそのための攻めるファイナンスだ」と語る。

 BASEの共同創業者である家入氏も、「個人を中心にした小さな経済圏として動いて欲しい。大手のECモールだとこういう形では売れない」と語る。当面はサービスを発展させるところに注力するのだという。


BASE共同創業者の家入一真氏

 livertyと言えば、2012年には、クラウドファンディング形式で学生の奨学金を集めるサービス「Studygift」を発表して大きな炎上騒動となった。家入氏はあらためてlivertyについて「時代にあった生き方を模索するもの作りの集団。目的にしているのは、(livertyから生まれたアイデアやサービスで)『食っていけるかどうか』という実験だったりする。BASEが出たおかげで立ち位置が変わったのではないか。Studygiftはブレブレだったが、BASEのように企業として継続できるものができたというのはいいことだと思う」と語る。

 BASEでは、年間流通総額10億円を目標に掲げる。今後はスマートフォンアプリを提供するほか、決済ソリューションの改善、管理画面の機能拡充を進める。また今回の調達をもとに、スタッフの増員も進めるという。鶴岡氏は、もともと自身の母親のように、ITリテラシーが低い人でもネットショップを作成できるようにとBASEを開発した。「サービスを提供した根底には母の存在がある。田舎の農家が野菜を売ったり、美大や芸大の学生が作品を売ったりしてもらえれば」(鶴岡氏)。

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