現在のところ、モバイルはFacebookのスローガンになっている。同社はこれまでと同様に、すべてにおいてモバイルを最優先するアプローチを話題にしている。Facebookのコミュニケーション製品管理担当ディレクターのPeter Deng氏は、現地時間12月4日にパリで開催されたイベントLeWebで、「われわれはモバイルを優先して考えている。それは、われわれの開発哲学を根本からひっくり返すことだ」と語っている。
言うまでもなくFacebookに選択肢はない。世の中はモバイルに向かって進んでおり、Facebookは適応する必要がある。Facebookの月間モバイルユーザー数は、前年同四半期から61%増加して6億400万人になったが、そのうちの1億2600万人もの人々は、Facebookをモバイル端末のみで使用していた。
モバイルは、FacebookがInstagramを買収した理由である。そしてモバイルは、FacebookがWhatsAppの買収に向けて交渉していると報じられている理由でもある。WhatsAppは支配力を持つインスタントメッセージングサービスだ。WhatsAppの最高経営責任者(CEO)はAllthingsDに対して、買収の可能性についての報道を否定したが、WhatsAppが魅力的であり、Facebookが最近発表したサービスから考えて、世界征服を目指すFacebookのモバイル戦略に深い関わりがあるという事実に変わりはない。
Mark Zuckerberg氏はInstagramの爆発的な成長を無視できずに、Facebookの新規株式公開(IPO)の数週間前に同社を買収したが、同じようにWhatsAppで起こっていることも無視するわけにはいかない。WhatsAppは8月に、1日で100億件のメッセージが送信されるという新記録を達成したと発表している。その数が続けば、非SMSアプリ経由で1年に3520億件のメッセージが送信されることになる(一方、AppleのTim Cook氏は10月に、過去1年間にiOSデバイス間で3000億件のiMessageが送信されたと述べた)。
これは非常に大きな数であり、人々の携帯電話の使い方として重要なものだ。このことは、人々がそうした大量のメッセージをFacebookのサーバ経由で送信するように(もちろん、Facebookアカウントは必要ない)同社が全力を尽くしている理由になっている。
これがどのような展開を見せるかは分からない。Facebookはそのカメラアプリをアップデートし続けており、Instagramの買収も行っている。報じられている買収交渉についてFacebookはコメントしなかったが、WhatsAppを狙っている可能性は高い。あるいは新しい「Messenger」でWhatsAppと真っ向勝負をするとともに、Messengerに新しい機能を追加することで、すべてがソーシャルというFacebookのビジョンをまだ受け入れていない世界中の人々を誘い込もうとする可能性もある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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