カヤックは11月26日、個人向けの電子出版サービス「Paberish」(ペイバリッシュ)を発表した。
Paberishは、ブログに書きためている専門的な技術や知識などをウェブ上の専用のエディタでまとめ、App Storeからアプリ「Paberish」を通じて販売できるサービスだ。出版するには、Facebookのアカウントが必要になる。
出版社を通すことなく直接販売できるのが特長で、価格は85円から自分で値付けができる。電子書籍は「スクロールブック」と呼ばれ、巻物のような一枚の長い紙をイメージした出版物になる。読むときは、画面を縦にスクロールする。なお、初めてスクロールブックを発売する際には、Paberish上で試し読みをできるようにし、10名の読者から「読みたい!」という意思表示を集め、著者としての承認を得る必要がある。また、2~7日程度のAppleによる審査後、アプリPaberishで販売できる。
著者側の報酬は販売価格の40%。合計が2000円を超えると受け取りが可能になる。読者はApp Storeから専用アプリPaberish(ダウンロード無料)を通じ、アプリ内課金で購読できる。
カヤックでは、独自性の高い活動を展開する個人を著者として迎え、専門的な知識や技術を中心にした電子書籍をラインアップする。現在は、川田十夢氏(AR3兄弟長男)、栗原一貴氏(2012年イグノーベル賞受賞)、野口尚子氏(印刷の余白Lab.)、安田佳生氏(境目研究家)の4名の著書を販売中だ。
今後は、より専門的な知識や技術を発信していくために教育機関、専門機関、専門媒体との提携を検討しているという。また、html形式、markdown形式、EPUB形式のインポート・エクスポート機能を実装し、KindleやKoboなど他の電子書籍出版サービスと同時に出版を可能にする。さらに、サードパーティによる独自エディタ開発をサポートする執筆編集エディタのAPI公開も近日中に対応するという。
ストアアプリは12月中旬にアップデートを予定し、スクロールブック内のブックマークなどライブラリ機能の拡張、およびiPadへの対応を予定しているとのことだ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
日本のインターステラテクノロジズが挑む
「世界初」の衛星通信ビジネス
先端分野に挑み続けるセックが語る
チャレンジする企業風土と人材のつくり方
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
NTT Comのオープンイノベーション
「ExTorch」5年間の軌跡
すべての業務を革新する
NPUを搭載したレノボAIパソコンの実力