(編集部注:米CNETによる「Kindle Fire HD」のレビューを前編と後編の2回に分けて翻訳して公開します。前編は11月16日に公開されています)
最近発売されるタブレットで、クアッドコアプロセッサを積んでいないものを見つけるのは難しいくらいだが、Amazonはこの流れに逆らい、Texas Instrumentsの1.2GHzの「OMAP4460」CPUを搭載し、GPUに「PowerVR SGX540」を組み合わせている。また、「Kindle Fire HD」は、1GバイトのRAM、802.11 b/g/n Wi-Fiサポート、 Bluetooth、ジャイロスコープを備えている。
AmazonはKindle Fire HDのデュアルアンテナのWi-Fi、MIMO技術のサポート、2.4GHzと5GHzのデュアルバンドサポートをうたっているが、ウェブページの読み込み速度は、Chromeを使用した場合、常に「Nexus 7」よりも1秒から2秒遅かった。また、ウェブページを素早くスクロールすると、表示遅れが多く発生することにも気付いた。これは、初代「Kindle Fire」では今のところ再現できず、Nexus 7でも見られない現象だ。ただし、この現象は初めてページを表示したときにしか発生しない。
ストリーミング動画の性能の面では、Kindle Fire HDの新しいネットワークハードウェアが強みを発揮した。HD版の「Breaking Bad」をNexus 7とKindle Fire HDの両方で再生してみたところ、テスト用ルータの近くでは、どちらも問題なく非常に明瞭な720pのイメージを再生できたが、テスト用の部屋を出て少し離れてみると、状況は変わった。20フィートほど離れると(間には2つか3つの壁がある)、Nexus 7ではストリーミングが中断されてしまい、二度と回復せず、数分間の間回転する円が表示されただけだった。ところがKindle Fire HDの方では、ストリーミングは止まらず、テスト用ルータの電波の到達範囲を離れても、シームレスに米CNETの建物内ネットワークに切り替わった。
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