テキサス州の裁判所は米国時間11月6日、Appleに対し、特許権を持つセキュリティソフトウェア会社のVirnetX Holdingに損害賠償金として3億6820万ドルを支払うよう命じた。このニュースをTwitterで発信したBloombergによると、Appleが損害賠償を科されたのはVirnetXが保有するネットワーク関連特許の侵害をめぐる件だという。
この訴訟で、VirnetXはAppleがこれらのネットワーク関連特許を「FaceTime」などの自社製品に組み込んだと主張したと、9to5Macは伝えている。VirnetXは当初9億ドルを要求していたが、陪審は3億6800万ドルが妥当だと判断したようだ。
VirnetXは、大手技術系企業を特許侵害で提訴することでよく知られている。同社は設立当初、インターネット上に仮想プライベートネットワーク(VPN)を構築する技術で積極的に特許を取得した。その後まもなく、ほとんどすべての大手技術系企業が同じことを行った。VirnetXはその後Microsoftを提訴し、2億ドルの和解金を獲得した。VirnetXは現在、Cisco SystemsやAvayaをはじめとする大手企業各社を提訴している。
米国際貿易委員会(ITC)は10月、VirnetXのためにAppleの再調査を開始することを委員の投票により決定したと発表した。Appleを相手取って提出された訴状では、ネットワークを介した2台のコンピュータ間のセキュアな接続についてVirnetXが保有する特許を、Appleが侵害したと主張している。こちらの訴えにおけるVirnetXの狙いは、Apple製品の米国への輸入を禁止に追い込むことだが、両社はその前に和解に達するかライセンス契約の締結に至る可能性が高い。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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