10月15日~10月21日のAppleに関連するCNET Japan/ZDNet Japanのニュースをまとめた「今週のApple一気読み」。
いよいよ今週はiPad miniやMac製品のアップデートが行われると見られるAppleのイベントが開催される予定だ。10月23日に予定されているイベントのほか、Microsoftは10月25日にWindows 8の発表と翌日のSurfaceの発売、そして10月29日にはWindows Phone 8の発表を控えている。モバイルデバイスの時代もいよいよの充実を見せるようになる中で、AppleのポジションはiPad miniによってどのように変わるだろう。
それでは、ニュースを見ていこう。
今週話題になったのはジョブズ氏が1983年に行ったスピーチの中身だ。Macintoshが登場する1年前のスピーチは、パーソナルコンピュータの爆発的普及、テクノロジー業界にデザイナーが重要になる点、ストリートビュー、音声認識などについて触れられており、先見性に驚きの声が上がった。Sound Cloudなどで聞くことができるので、ぜひ聞いてみるとよいだろう。
スティーブ・ジョブズ氏が1983年に行った講演の全録音が公開--驚くべき先見性(10月16日)ちょうど筆者は先週、ニューヨークでさまざまなスタートアップなどに出会い、取材をしてきた。その合間を縫ってコーヒーのロースター巡りとApple Store巡りをしてきたのだが、驚くことに、最新のカラフルなiPod nanoがどの店舗でも売り切れていたのだ。149ドルという価格にイマイチお買い得感が薄いiPod nanoだが、こどもたちはかじりつく。
iPodは依然人気であり、サイズが小型なモデルから売れている。大きいデバイスばかりが好まれるわけではない。特に、サブの端末として、あるいは子ども向けの端末として「ちょうどいいサイズ」と「楽しい色」の競争力は高い。iPadがこのトレンドを上手く取り込んだらどうなるだろう。iPod nanoに対する期待と、見込まれるその姿をイメージしやすくなるはずだ。
iBooksでのデジタル教科書について発表されており、小型のiPadについても教育市場でこどもが持つことに期待が集まる。しかしデジタル教科書がいくら素晴らしくても、iPadの価格の高さは「1人1台」という世界を実現する障害になっている。
ライバルの7インチタブレットは200ドル以下が中心となり始めている。あるいは100ドル以下に設定しようという動きもある。Appleがそこまで値下げ競争に参加する必要はそもそもないが、現在のiPad 2の価格で売られるとしたら、小型タブレットを出すことによるiPadプラットホームの拡大について、期待するほどの効果が上がらないかもしれない。
ちなみに、流出している価格では、249ユーロ(322ドル)が最安値といわれており、米国での価格についても300ドル以下を期待できそうだ。
「iPad mini」、モデル別のユーロ価格が流出か(10月15日)10月23日のイベントではMacの刷新も期待されている。Mac mini、iMacの刷新、そしてMacBook Pro Retinaディスプレイモデルに13インチが新たに登場すると見られている。13インチのRetinaディスプレイを搭載したMacBook Proは、15インチのRetinaモデルが登場したときから「必ず出る」と見られていたが、いよいよそのタイミングが来るだろうか。
ポート類は同じで、ディスプレイの画面解像度は2560×1600ピクセル、これを1280×800ピクセルとして利用するが、15インチモデル同様、その他の解像度にも対応するものと見られる。例えば1920×1200ピクセルのフルHDが収められる解像度に対応する点は重宝するユーザーもいるのではないだろうか。
価格についてだが、1699ドルとされているが、もう一歩安くしてくれてもよさそうなものだ。15インチモデルがRetina化して400ドル高くなったので、13インチモデルも400ドル高の1599ドルにするなど。値上げの幅はとにかくとして、Apple Storeの収益性の改善や、製品ラインアップのキャラクター付けの点でも、Appleとしては売れ筋のサイズのノートブック型コンピュータを値上げできる点は戦略上重要だ。
ユーザーからすると、できるだけ値上げ幅を圧縮してほしいところだ。
新型「Mac mini」、「iPad mini」と同時に発表か(10月16日)Appleもシリコンバレーの他の企業と同様に、企業の買収を行う。そしてこれらは、Appleのイチオシの機能や技術となってステージで紹介される。省電力と2倍の性能を実現するA6チップ、Siri、iOS 6のApp Store、そして3Dの地図などは、Appleが買収した企業の技術をアレンジして、あるいはそのまま登場させている。そして、その会社が開発したもの以上に、買収した企業の「人」、才能を将来の成長に生かそうという動き方が明確だ。
今回、HTML5に精通するコンサルティング企業、そして位置情報に応じた写真共有を行うアプリを開発するColor Labは、それぞれAppleのiOS関連の開発や将来の機能との親和性が感じられる。特に、ColorとiOSの地図、あるいはiCloudのフォトストリームは何が起きるか想像に難くない──と思うのは筆者だけだろうか。
あとは、地図や位置情報に関連するサービスに興味を示してくれるとよいのだが。
アップル、HTML5に精通したクリエイティブコンサルティング企業Particleを買収(10月17日)CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス