一部報道によると、Sprint Nextelは同社株式の70%を日本のモバイル通信キャリアであるソフトバンクに200億ドルで売却することに合意したという。
情報筋がCNBCに話したところによると、両社のそれぞれの取締役会はこの取引を既に承認済みで、米国時間10月15日に正式な発表が行われる見通しだという。この取引の下で、ソフトバンクは80億ドル相当の株式をSprintから直接買収し、残りの120億ドル分は既存株主から買収する。
一部報道によると、この株式公開買い付けの1株当たり価格は、Sprint株の12日の終値である5.73ドルに27%のプレミアムを上乗せした7.30ドルになるという。
米CNETはSprintにコメントを求めたが本稿執筆現在、回答は得られていない。
Sprintはソフトバンクによる「相当な規模の投資」について、同社と協議中であることを既に認めていた。
この投資は赤字体質が続いているSprintにとって、強力な後押しになると見られている。同社は第2四半期に13億7000万ドルの純損失を計上しており、それは第3四半期も継続する見通しだ。
両社の事業統合に伴う規模の拡大は、携帯電話の品揃えの強化や、より競争力のある料金プラン、そして究極的にはサービスの向上につながると予想されており、消費者にとっても大きなメリットがある可能性がある。総合的に見ると、両社の事業統合は、Sprintと同じ米国の全国通信キャリアであるVerizon WirelessとAT&T、およびT-Mobile USAの前により強力なライバルが現れることを意味するのかもしれない。
今回の過半数株式買収は、モバイル業界で最近起こった2つめの大規模買収である。Deutsche Telekomは10月、地方通信キャリアのMetroPCSを買収してT-Mobileと合併させる計画を発表した。その取引が発表されたすぐ後、SprintがMetroPCSとT-Mobileの合併を阻止するためにMetroPCSの買収を検討している、との報道がなされた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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