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「Maps」アプリ問題は正式公開前から指摘されていた--「iOS」アプリ開発者の証言 - (page 2)

Josh Lowensohn (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2012年10月15日 07時30分
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 米CNETが話をした開発者の一部は、Appleが独自のソフトウェアを開発してコントロールしたいと考えたことを責めはしないが、いくつかの問題が解決していないのに慌てて公開に踏み切ったように見えるのはとても残念に思うと語った。

 地図上の位置をブックマークできるアプリケーションを開発している開発者は次のように話した。「Appleが本当にこの方向に進みたいなら、1年かけてすべてを解決するべきだった。その期間は、Appleはデフォルトとして自社の地図を提供するが、ユーザーと開発者には『Google Map』を代替として使う選択肢を与えることができただろう」

 そうする代わりにAppleは、独自ソフトウェアを押しつけた。Googleの地図を利用するための唯一の代替方法はブラウザ経由での利用だが、それではいくつかの機能が使えない。現在Googleは、代替のスタンドアロン地図アプリを2012年末までに提供できるように作業を急いでいるとうわさされている。その一方で同社は、ウェブアプリのGoogle Mapsに新しい機能を追加している。

ニューヨークにある自由の女神の3D表示はiOS 6公開後に追加された。
ニューヨークにある自由の女神の3D表示はiOS 6公開後に追加された。
提供:CNET

新たな作業

 Appleの最高経営責任者(CEO)のTim Cook氏は3週間前に謝罪し、ユーザーに対して代替アプリの使用を勧める一方で、改善を約束して、「Mapsは多くの人々が使うほど、改良されていく」と述べている。

 その一方でこの転換は、開発者にとって逃れるのがより難しいものだった。この組み込み型の地図はAppleのiOSソフトウェア開発キットの一部であり、アプリケーション内で代替案や回避策を用いるには追加の作業が必要で、費用がかかることもある。

 米CNETが話をした2人の開発者は、Appleの組み込み型ソリューションの代替としてGoogleとMicrosoftの地図情報を使うように、自分のアプリケーションを変更する作業を進めているところだと言った。その1人は、それを行う大きな理由は顧客の反応だと語った。iOS 6発表以降に受け取ったサポートの問い合わせの3分の1以上は、iOS 5へのダウングレードに関するものだったという。

 その開発者は、「iOS 6へのアップグレード前に(顧客が)技術的な特定の手続きを行っていない限り、わたしには大した答えはできない。顧客の多くはそうした手続きをとっていないし、自分の携帯電話でジェイルブレイクを行ってはいない。わたしはこうした問題に対処することに時間を費やすのではなく、何かを改善することに時間を使いたい。選択肢があれば良かったのだが」と言っている。

 1つの選択肢となるのは、別の開発者が旅行用アプリで使っていると話す方法だ。そのアプリでは、ユーザーに検索結果を示すときにはAppleの地図を使っているが、その場所に車で移動するユーザーへの道案内は、ウェブ版のGoogle Maps上に表示されるようになっている。

 また、既製のツールを組み合わせて、ほかの開発者が使えるようにしたものもある。一例として「GoogleMapsOverlayiOS」と呼ばれるプロジェクトがあり、これはもともと「Open Street Maps」プロジェクトが対象だったソリューションを使って、Appleの地図をGoogleの地図タイルに置き換えるものだ。

 作成者のMladjan Antic氏は、プロジェクトのランディングページで次のように書いている。「わたしは英国などの国の多くの人が、(iOS 6の)地図を自分たちの町で使うのはあまり良くないと言うのを聞いた。それは、Google MapsやGoogle Maps APIに基づいたアプリをappStore(原文表記のまま)ですでに提供している人にとっては、とても大きな問題だ」

改善点

 こうした散々な状況の中で、開発者らは、AppleのMapsは公開以来、注目に値する改善が行われていると述べている。特に重要なのは、地図をどのくらいまで拡大表示できるかという点だ。これはマッピング画像を利用しているアプリにとっては重要な問題だ。

 開発者によれば、iOS 6の最初のベータ版がリリースされた時には、開発者が使える衛星画像はレベル17までしか拡大できなかったという。iOS 5ではレベル19までだった。比較して考えると、それはパリのノートルダム大聖堂の3分の1を見ることと、その全体像を上空から見ることくらいの違いがある。Appleは先週、拡大レベルを開発者向けには18、Mapsアプリ内では19に上げた。ある開発者は、それは結局、計測や詳細な位置追跡のために画像を使っていたアプリにとっては、決定的な違いになると述べている。

 2週間前にはユーザーもいくつかの場所について、3Dビューの追加や、最新の衛星画像、検索結果の修正といった改善が行われているのに気付いた。Appleはどれだけの変更を実施したのかについて、公式な言及やベンチマークの発表を行っていない。ただし同社は謝罪文で、この製品について「休まずに取り組んでいく」ことを誓っている。

 開発者にとって、そして「iPhone」ユーザーにとっては、その改善はいくら早くても早すぎることはない。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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