Research In Motion(RIM)はここ1年間、大きな苦戦を強いられてきたが、ようやくモバイルエコシステムの上位に自社の居場所を取り戻す態勢が整った。最高経営責任者(CEO)のThorsten Heins氏は米国時間9月25日、BlackBerry Jamでの記者会見でそのように語った。
RIMが新しい「BlackBerry 10」OSにすべてを賭ける決定を下したことにより、同社は米国と北米で再びユーザーベースを拡大できるようになるだろう、とHeins氏は述べた。同社は米国と北米において、Appleやサムスン、Microsoftなどのデバイスに急速にシェアを奪われている。
1月にRIMのCEOに就任したHeins氏は、「われわれが市場で3番目のプラットフォームになれる可能性は十分にある。通信キャリアはほかのプラットフォームを欲している。そして、われわれは、単に別のシステム上で動作する別のオープンプラットフォームではない。われわれはBlackBerryだ」と述べた。
開発者は世界中に8000万人いるBlackBerryのユーザーベースに向けてアプリを構築することを切望している、とHeins氏は述べた。同氏によると、BlackBerry 10はこれまでの同OSバージョンの中で、最も生産性が高いという。
しかし、そうした自画自賛の言葉にもかかわらず、新プラットフォームに関する具体的な情報はほとんど提供されなかった。例えば、新しいデバイス群はいつ発売されるのか(以前より明らかになっている2013年第1四半期という発売時期を繰り返すのではなく)、価格体系はどのようになるのか、RIMはどの通信キャリアと提携したのか、そして、これは非常に重要なのだが、なぜメインストリームの消費者が「iOS」や「Android」を搭載する強力なデバイスではなくRIMのデバイス群を選択する可能性が高いのか、といった情報だ。
同社は沈黙期間であることを理由に9月27日の決算発表に先立って財務データに言及することも控えた。
「BlackBerry 10は順調に進んでいる。営業部隊は準備を整えている。より優れた端末を現在、テスト中だ」(Heins氏)
Heins氏のコメントは、2時間近くにわたるBlackBerry 10のユーザーインターフェース(UI)のデモの後で出されたものだ。同OSのUIは「Peek」と呼ばれるシステムを採用しており、アプリやメッセージ、通知を高速に切り替えることが可能になっている。デモを見たところ、Peekは同OSのさまざまな部分を迅速にチェックする優雅な方法に思えた。その一方で、エンジニアたちは時折Peekを動作させるのに苦労しており、2~3回上方向にスワイプしないとジェスチャが機能しないこともあった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス