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マガシーク、ECサイトを一新し“セレクトショップ”に--井上社長に狙いを聞く - (page 2)

藤井涼 (編集部)2012年09月20日 13時00分
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 たとえば競合である「ZOZOTOWN」の場合は、自分の好きなブランドを探しに行くという感じが割と強いと思います。我々はまったく逆の発想で、何となく雑誌をパラパラ見ていたら欲しいものが見つかった、というようなニュアンスを出していきたいなと。雑誌を見るかのようにサイトを眺めて、「そういえばこんな服が気になっていたな」とか、「今年はこういう形のコートが多いな」というような、プッシュ型といいますか、自分から探しに行くというよりは、受動的に見えるようなコンセプトを考えています。

 また、今後は商品画像自体のリッチ化も非常に大事だと思っています。今回、物流拠点を関東(神奈川県座間市)に集約した1つのポイントとして、モデルの質をさらにあげたいという狙いもあります。これまでももちろん良いモデルさんはいたのですが、やはり雑誌クラスのモデルさんは東京に集中してしまっているので、良いモデルを安定的に確保できるという点も重視しました。サービス自体が雑誌的な使われ方をしていくとなると、やはりモデルやカメラマンの質を上げていく必要がありますね。

――リニューアルによって、どのような効果を期待していますか。たとえば、売上の目標値などがあれば教えて下さい。

 現在のコンバージョンレートは、業界首位の会社と比べてもそれほど高くないと思いますので、50%増くらいにはしたいですね。それだけでも売上は1.5倍になるということなので、非常に大きいかと思います。そこは非常に期待しているところですね。

 またMAGASEEKのユーザーは女性層が9割を占めているのですが、メンズを強化していきたいと思っていまして、ブランド数もかなり増やしています。これまでのMAGASEEKというと、いきなりレディース一色で、「MEN'S」のタブを押さないとメンズのページへ行けなかったのですが、リニューアルによって、トップページからメンズ、レディースの両方を配置できるようになるので、男性にもかなりアプローチしやすいかなと思います。

――会社全体の取り組みも聞かせてください。マガシークでは、6月に中国大手EC事業者と提携したり、9月にはECソリューション事業を開始するなど、2012年に入り事業領域を広げています。そこにはどういった狙いがあるのでしょうか。

 キーワードは“売れる在庫をいかに確保するか”という点に尽きると思います。アパレル商品というのは工業製品と違って、割と数に限りがあるといいますか、非常に多品種小ロットな業界ですので、ECサイトが乱立してたとえば5箇所に商品を分配すると、どこかのサイトにはない商品が出来てしまったり、あってもすぐに売り切れてしまうなど、売れ筋商品の確保が難しいという問題点があります。

  • ECソリューション事業第一弾として、婦人服ブランド「LAISSE PASSE」のECサイトの運営支援を開始

 今回のように、我々がECソリューションで他のメーカーの直営サイトを手がけるというのも、その在庫をなるべく集めて、どちらで売れても売り逃しがないように、どちらで売れても当社の収益につながるようにする、という狙いが戦略の1つとしてあります。また、座間に倉庫を集約することで、商品を一元管理することの強みを生かそうという狙いもあります。

 一方で中国に関しては、伊藤忠グループの強みを生かしていこうというなかで、他社と比べて我々の強みは何かと考えたときに、海外に知見があるということでした。私も元々は伊藤忠商事にいたので、中国各地にネットワークがあり、アジア展開というのは当社の強みになりうると思っています。いまは尖閣問題などであまりタイミングが良くないのですが、11月ごろにはサービスをオープンさせようということで、かなりの商品を集めているところです。基本的にはすべて現地で商品を集めて販売するという手法で考えています。

――最後に、マガシーク社としてのビジョンや今後の展開を教えて下さい。

 今回のリニューアルのコンセプトに尽きるかと思いますが、いかにMAGASEEKに一番最初にアクセスしていただいて、買うならMAGASEEKがいいよねと言っていただけるかということだと思います。そのためのフロントリニューアルでもありますし、広く在庫を確保していくということでもありますね。ゆくゆくは“ECの雄”と言われるように、いまのところZOZOTOWNの規模にはかなり離されているので、これをひっくり返したいなと思っていますね。

 あとは、ファッション以外の分野、たとえばスイーツであったりインテリアなど、ライフスタイル全般にステージを広げていきたいとも思っていますし、伊藤忠本体からもそういう期待が非常に強いですね。もちろん、そういったチャンスもある業界だと思っていますので、いろいろとチャレンジしていきたいと思っています。

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