Hapyrusは9月14日、Amazon Web Services上のS3サーバにログファイルをバックアップするサービス「FlyData」を発表した。メールアドレスを登録したユーザーから順次サービスを提供するという。
FlyDataは、ログファイルへのパスや担当者のメールアドレス、パスワードを入力し、Amazon S3サーバの設定を行うだけで、自動的にAmazon S3サーバ上にログファイルを保存できるサービス。毎月30Gバイトまでのデータ転送は無料。それ以降は100GBまでで18ドルとなっている。「月30Gバイトというのは、ユーザー数が100万単位の場合を想定しており、基本的には無料と思っていただいて構わない」(Hapyrus 創業者の藤川幸一氏)
Hapyrusは、クラウド上でHadoopによる大規模分散データ処理が行える分析プラットフォーム「Hapyrus」を提供するスタートアップ。9月3日には、アーキタイプやサイバーエージェント・ベンチャーズなどからの資金調達を実施したと発表している。Hapyrus自体もクローズドベータで運用しているが、すでに米Pathなどが利用している。11月にもサービスを正式公開する予定で、価格は月額199ドルからとなる見込み。
第1弾のサービスをクローズドベータとして提供する中、新たにFlyDataを提供する理由について藤川氏は、「Hapyrusはすでにサービスを運用し、ある程度の規模で使えるようになっている。その一方で、新規ユーザー獲得の一番の障害はユーザーがそもそもクラウドにデータがないこと。まずはデータがないと、(Hapyrusの)利用も始められない」と説明する。
とは言え、FlyDataはHapyrusの潜在顧客向けだけの製品ではなく、幅広いユーザーの利用を想定している。「まずは『(Hapyrusで)分析をしたい』ということではなく、『クラウドでのバックアップが便利』と思って使ってほしい」(藤川氏)。クラウドへのバックアップとその分析は、大きな1つの製品とも見ることができるが、あえてHapyrusのブランドを使わずに提供することで、分析処理を必要とするユーザー以外への利用を促すという。
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