最も重要な点は、新しいiPhoneはスクリーンを大きくすることで、この数カ月で人気が高まっている「Android」搭載大型スマートフォンの波についていけるようになることだ。現時点では、現行の3.5インチiPhoneは、4.65インチの「GALAXY Nexus」や4.8インチの「GALAXY S III」のようなスマートフォンと比べるとかなり小さく見える。
最近の画像やモックアップでは、この数カ月うわさされてきたものが見て取れる。それは全く新しい8ピンコネクタで、信頼性の高い既存の30ピン「iOS」コネクタの時代の終わりだ。今はより小さいものが標準となる時代である。iPhoneやiPadの底面にある、幅広でほこりのたまりやすい30ピンポートは、古いレガシーのコネクタであり、今では多くの接続がBluetoothやWi-Fi、「Airplay」を介して行われている。新しい8ピンポートはあまりスペースを取らないので、このポートを使えば、本体の全体的な体積を増やさずに、バッテリの容量を大きくできるかもしれない。
コネクタの小型化にメリットがあるのは言うまでもないことだが、大きな欠点が1つある。30ピンコネクタを使っている数多くのアクセサリやケーブルがたちどころに使えなくなることだ(少なくともアダプタを入手するまでは使えない)。
現在のiPhoneが4G LTE無線通信に対応していないことは、iPhoneの機能の不足としては最も目立つものであり、修正すべき時期にきている。第3世代iPadが4Gに移行したことは、アクセスが非常に速いという面だけでなく、4G通信時のバッテリ持続時間の点でも、画期的な出来事だった。4G LTEサービスの品質や有効性から考えると、これは強く待ち望まれるアップグレードであり、9月12日に詳細が発表される可能性の高い注目機能の1つだ。
もちろん、4G LTEはiPhoneの通信事業者の問題に大きく影響する可能性がある。T-MobileはまだLTEネットワークを提供していないため、業界第4位の同社がiPhoneを近いうちに取り扱う可能性はさらに低くなる。提供開始から間もないSprintのLTEネットワークもサービス範囲が狭く、わずか数都市に限られている。結果として、AT&T、そして特にVerizonがそのはるかに強固なLTEネットワークをセールスポイントにするのは間違いない。
iPhoneでは、iPhone 3G以降、世代が新しくなるたびにプロセッサをアップグレードしてきた。「A6」プロセッサはクアッドコアになる可能性がある。そうなるとそのプロセッサは、第3世代iPadで使われているものよりも進んだCPUになる。第3世代iPadは、「A5X」プロセッサ(デュアルコアCPUとクアッドコアグラフィックスを搭載)を備えている。プロセッサはアップグレードされるのだろうか。あるいは新しいiPhoneには、性能は同じだがよりコンパクトな(そしてエネルギー効率が高い可能性のある)パッケージに入った、A5Xプロセッサの小型版が搭載されるのだろうか。
AppleのiOSの最新版は、それ自体が次世代iPhoneの呼び物である。ただし、iPhoneの先行モデルのいくつかでは、iOSの新しい機能の一部を利用できる。WWDC 2012で詳しい説明があった通り、iOS 6には、iPhone 4Sやそれ以前のモデルで使用できる新機能が数多くある。しかしAppleが既に示したところによれば、(ターンバイターンナビゲーションといった)新しいiOSの最重要機能のいくつかは、「Siri」のように、iPhoneやiPadの最新モデルでのみで利用可能になるという。
iOS 6の公式リリースについては、今回のイベントで詳細が発表されると思われるが、新しいiPhoneの発売の数日前になる可能性が高い。
ターンバイターンナビゲーションを備えた新しい「Maps」アプリは、今回の新しいiPhoneイベントでも注目を集めるだろう。
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