サムスンは米国時間9月3日、同社製品を製造する250社の中国企業をさらに調査し、法律違反があったかどうかを確かめることを発表した。これより前には、米国に拠点を置く団体が児童労働の利用を理由にサムスンのサプライヤーを非難していた。
ニューヨークに拠点を置く団体China Labor Watch(CLW)は8月、中国のあるサプライヤーがサムスン製品を製造する工場で未成年の労働者を雇用していると非難した。同工場を所有するHEG Electronicsは、MotorolaやLGを含むさまざまな企業向けに多様なテクノロジ製品を製造している。
NGOのCLWが作成したHEGについての報告書によると、HEGの労働環境は「ぞっとするほど酷い」という。
サムスンは、そうした非難は事実に反すると述べ、米ZDNetに対して以前出した声明の中で、HEGの労働環境を2度にわたって実地調査したところ、「不正行為は一切発見されなかった」と主張した。
サムスンは、「サムスンは児童労働を一切認めない当社の厳格なポリシーを完全に遵守している」と述べていた。
しかし、Reutersの報道によると、サムスンは9月3日、ずさんな管理を示す複数の事例や、安全でない可能性のある慣行、不適切な安全対策、無断欠勤に対する罰金制度を確認したと述べたという。
CLWは16歳未満の児童7人が中国南部の恵州にあるHEG Electronicsの工場で働いていると主張したが、サムスンによると、同社が実施した監査では、法律的に問題となる年齢の労働者は1人も同工場で雇用されていないことが明らかになったという。
サムスンは同社ウェブサイトに掲載した声明の中で、「サムスンはHEGに対し、労働環境を即座に改善するよう要求した。また、HEGは適用されるすべての労働法、そして、労働および雇用権に関するサムスンのポリシーを遵守しなければならない、と同社に正式に通知した」と述べた。
「児童労働を一切認めないサムスンのポリシーにHEGが違反した場合、契約は即座に解消される」(サムスンの声明)
サムスンは、同社製品を独占的に製造する中国のサプライヤー105社すべてを9月中に調査し、同社やそのほかの企業の製品を製造するほかのサプライヤー144社の文書を2012年中に精査する予定だ、と付け加えた。
サムスンは、サプライヤーがサムスンのポリシーに違反し、是正処置が講じられなかった場合、あらゆるサプライヤーとの「契約を打ち切る」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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