米コダックの特許競売、入札期間を延長へ

Don Reisinger (Special to CNET News) 翻訳校正: 編集部2012年08月15日 13時13分

 Eastman Kodakは米国時間8月13日、同社の特許ポートフォリオの競売プロセスがまだ「継続中」であると述べ、落札者の発表を行わなかった。

 同社は米国太平洋時間13日午後2時までに落札者を発表することになっていたが、直前になってその発表を遅らせることを明らかにした。同社は、この決定が債権者の同意を得たものであると述べるとともに、参加者全員が「裁判所からの守秘命令」に従う義務を負い続けていることを示唆した。

 Kodakは声明において「Kodakと債権者は、入札者との協議が継続していることを受け、特許競売の結果発表を遅らせることに合意した」と述べるとともに、「競売は複雑かつダイナミックなプロセスであり、まだ続いている」と述べている。

 Wall Street Journal(WSJ)によると、今回の競売におけるKodakのデジタルイメージング特許ポートフォリオに対する入札額は、同社の期待をはるかに下回っていたという。2012年1月に裁判所に提出された書類のなかで、Koakは同社の特許ポートフォリオが最高で26億ドルの価値を有していると述べていた。しかしWSJの13日付けの記事は、関係筋の話を引用し、入札額はこの額よりもはるかに低かったと報じている。またWSJは6日付けの記事で、2つのコンソーシアム(1つはAppleが率いており、もう1つはGoogleが率いている)の入札額が1億5000万~2億5000万ドルの範囲であったと報じている。

 Kodakにとっては、今回の競売で可能な限り高い金額を獲得することが不可欠となっている。同社は現在、連邦倒産法による破産保護下にあり、9億5000万ドルを融資しているCitigroupを含むさまざまな債権者への返済にあてるために、特許ポートフォリオの売却を余儀なくされている。

 AppleやGoogleにとって、Kodakの特許は法廷で武器となる可能性がある。Appleは現在、サムスンや「Android」端末ベンダーとの間で熾烈な特許紛争を繰り広げており、こういった特許を手に入れられれば、自社を守るために使用することも、他の競合企業を標的とするための武器として使用することもできるようになる。一方、Googleは同社のAndroidを守るためにこういった特許を使用することができる。

 Kodakは入札結果の発表をいつ行うのか明らかにしていないものの、できる限り高い金額が入札されるよう最後まで努力を続けるもようだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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