米連邦取引委員会(FTC)は米国時間8月10日、Facebookのプライバシー慣行に関して同社との最終的な和解が成立したことを発表した。
和解の条件として、Facebookはユーザーの情報を共有する場合に必ず「明確で明示的な通知」をユーザーに対して行うことに同意した。ただし、その前提としてFacebookは、プライバシー設定の対象外となっている情報を共有するにあたって、ユーザーの「明白な承諾」を得る必要がある。さらにFTCは今後、Facebookに対して「包括的なプライバシー対策」の継続を求め、同社のサービスに対するプライバシー監査を隔年で実施する予定だ。
FTCがFacebookとの和解を初めて発表したのは2011年11月のことだった。その後FTCは、米国民が意見を述べることができる期間を設けていた。今回の発表は調査の終了を正式に告げるもので、今後Facebookは和解条件に従うことを求められる。従わなかった場合、Facebookは命令に違反するたびに最高1万6000ドルの民事制裁金を科せられる。
FTCがFacebookのプライバシー慣行に関する調査に踏み切ったのは2009年のことだ。この調査は、ユーザーが非公開に設定していた情報をFacebookが公開したとして、複数のプライバシー団体が申し立てを行ったことを受けてのものだった。またFacebookは、サードパーティーのアプリがアクセスするユーザー情報はそのアプリの動作に必要な情報に限定されると主張していたが、実際にはユーザーの個人データのほぼすべてにアクセスできる状態だったと、FTCは報告の中で述べていた。
FTCによれば、Facebookとの和解は米国民の利益を考えたものだという。ただし、Facebookが命令を忠実に守らなければ措置を講じるとFTCは明言している。
「われわれは、Facebookが命令を順守するかどうかを注意深く監視するつもりだ。いかなる違反に対しても民事制裁金を科することをためらわない」と、FTCの委員たちは今回の共同声明に記している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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