Highlightの最高経営責任者(CEO)であるPaul Davison氏はこう問いかける。「コーヒーショップで隣に座った知らない人と、つながりを持つようになる確率はどのくらいだろうか」
Davison氏はその答えを計算してみたという。同氏によれば、「その確率はかなり高い」。そして同氏のアプリがあれば、確率はさらに上がる。
「Highlight」は、2012年のSouth by Southwest(SXSW)Interactiveカンファレンスで大々的に発表されたアプリで、人々が、共通する興味や活動、社会的な近接性に基づいて、誰かとつながりを持つことを手助けするためのものだ。SXSW開催前には注目アプリとされていたHighlightだが、最終的には、以前のSXSWで大成功した別の主要なソーシャルアプリであるTwitterほどには注目を集めなかった。
しかしDavison氏は、Highlightチームはこのアプリから学び続けており、SXSWで発表されたバージョンは始まりに過ぎないと言う。「あれはかなり基礎的で、われわれが作りたいもののほんの一部だった」(Davison氏)。米国時間7月19日には、Highlightのバージョン1.2が公開された。このバージョンには、Davison氏が実現したいことがいくつか追加されている。それによって、(もう一度)試してみる価値のあるアプリになったと筆者は考えている。
このアプリでは新たに、近くにいる人々に対して、相手の興味や、自分とのつながりとは関係なく、直接メッセージを送れるようになった。筆者の使用事例を紹介しよう。筆者はコーヒーショップのFour Barrelに入る。店内は今時の若者たちでごった返していて、席が見つからない。そこで、「店の前でフィクシー自転車を盗もうとしている奴がいるぞ」とHighlightに投稿する。するとあっという間にテーブルが空く、というわけだ。ただし、この機能にはもっと良い使い道がある。
この「Post nearby(近くの人にメッセージを送る)」機能は、Davison氏によれば、地域が非常に限定されたTwitterのようなもので、近接度によってグループが設定されるという。これはこの機能をよく説明したものだと思う。そして、ほかのロケーションベースのメッセージングアプリと違うのは、Highlightではメッセージは一時的なものだという点だ。ユーザーが立ち去れば、その場所にメッセージは残らない(ただし、投稿者のプロフィールには残る)。
Facebookで友達になっている場合は、ほかの人のプロフィール上にその人について書き込むこともできるようになった。そのため、新しいコンタクトが通知されたら、その人についてほかの人々がどう言っているのかを確認できる。自分についての書き込みが気に入らなければ、消去もできる。
ほかのソーシャル機能にも細かな変更が行われている。自分のニュースフィードから、書き込みに直接「Like」をつけたり、返信したりできるようになった。また希望に応じて、Facebookとの連携機能を追加することもできる。相手と共通の興味を表示する機能もある。
Davison氏は、新しいバージョンは消費電力も少ないと述べ、それを裏付ける統計も見せてくれた。同氏の言うことが本当でなかったら、ユーザーは前のバージョンの時のように、このバージョンを見捨ててしまうだろう。
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