FacebookがオーストラリアのCommonwealth Bankと共同で、「同ソーシャルメディアチャネルを介してFacebookの友人などの第三者との」銀行取引を可能とする方法を検討しているという報道が米国時間7月11日に浮上し、話題を呼んでいる。
この記事には、Facebookでマーケティングソリューション担当ディレクターを務めるDavid Robinson氏の発言がいくつか引用されている。Robinson氏は2012年6月、証券業・金融市場協会(Securities Industries and Financial Markets Association:SIFMA)が主催するパネルに参加し、「金融サービスであれ銀行取引であれ、何をしているかをはっきりと友人に知られたくない場合がある。そうではないだろうか?(中略)自分は気軽にアドバイザーまたは銀行と1対1の時間を持ちたいと思う」と述べた。
筆者はこの記事をみて、Robinson氏の発言と「Facebookがユーザーのオンライン銀行になりたがっている」という記事の見出しには大きな隔たりがあるように感じる。問題のCommonwealth Bankのアプリケーションは同行のサイトで参照できる。筆者がFacebookに電話で問い合わせたところ、同社がFortuneに送付したものと同じコメントが返ってきた。「Facebookはプラットフォームであり、提携先の企業である。われわれは、このプラットフォームを使用して顧客により良いサービスを提供する多様な業界にわたるブランドおよび代理店を支援する」
オンライン銀行業に参入するつもりなのかとFacebookに尋ねると、Facebookの広報担当者はコメントを避けた。しかし情報筋らは、少なくとも現時点では同社にそのような動きはないと述べている。Facebookが、顧客と取引するためのアプリケーションを構築している複数の国際銀行と連携しているのは事実だ。第三者機関はその機関の業務に関するサービスを提供しており、Commonwealth Bankの記事でも状況は同じである。Facebookはプラットフォームであり、Commonwealthなどの機関は、他のユーザーに公開されているものと同じAPIやツールを使用しているだけのことのようである。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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