シマンテックは7月11日、「ノートンによるモバイル調査」の結果を発表した。シマンテックが携帯電話やスマートフォンなどのモバイルユーザーへの意識調査を日本で実施したのは今回が初となる。
シマンテックのノートン事業部コンシューママーケティング統括本部長である岩瀬晃氏は、ネットを利用している日本人の77%が少なくとも1台の携帯電話を所有しており、そのうち53%が携帯電話からネットにアクセスしているとして「携帯電話は日本人にとって欠かせないもの」とした。
携帯電話を使った活動の上位は「通話(91%)」「写真・ビデオ(54%)」「ニュース・フィードを読む(46%)」「SMS(43%)」「ソーシャルネットワーキング(28%)」となっており、オンライン活動が多くランクインしている。特にソーシャルネットワーキングは34歳以下の若年層では41%と高い割合になっていると岩瀬氏は指摘する。
その一方で、携帯電話でも「ネット犯罪の危険にさらされている」と感じているユーザーは50%と半数にとどまっている。ネット犯罪に発展する可能性のある迷惑電話や迷惑メールを月に2~3回以上受け取っていると答えたのは45%に上った。
48%が携帯電話をパスワードで保護していなかった。「モバイル経由でのマルウェアも2011年は前年の倍になっており、今後も倍のペース増え続ける。攻撃者は対策の整っていないユーザーを狙う」(岩瀬氏)と警鐘を鳴らす。
実際に携帯電話の紛失や盗難を経験したのは10人に1人であり、それで困ったことは「アドレス帳の紛失(69%)」が最も多く、「費用(57%)」「プライバシーを侵害された気持ち(42%)」「重要な情報の紛失(38%)」と続いた。紛失や盗難を解決するために支払った費用(端末の買い換えやデータ復旧など)は平均1万2537円となっている。
調査では、日本のネット利用者の6割以上が、紛失や盗難の際の問題を解決するために3064円支払ってもよいと答えており、3人に2人は「携帯電話をなくすより、スタジアムいっぱいの人の前でパフォーマンスする方がまし」と答えたという。49%のユーザーがモバイルセキュリティアプリを入れておけば携帯電話の回復に役立ったと答えている反面、セキュリティアプリをインストールしているのは13%にとどまった。
調査は、2月に独立市場調査会社であるLeading Edgeが18~64歳の500人を対象にオンライン定量調査で実施した。今回発表した結果は日本での調査のみだが、Leading Edgeは同様の調査をシンガポール、中国、日本、インド、オーストラリアの5カ国で実施している。
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