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NIFTY-Serve再現で目指すもの--「今と当時のエッセンスの融合を大事にしたい」

坂本純子 (編集部) Emi KAMINO2012年07月09日 10時00分
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 パソコン通信サービスとして一世を風靡した「NIFTY-Serve(ニフティサーブ)」。2006年の終了から6年の時を経て2012年6月、あの頃を懐かしんだり昔の仲間と再会したりできる1年限定のウェブサービスをスタートした。

「ようこそNIFTY-Serveへ」と流れるこのスピード感がモデム通信を彷彿とさせる
「ようこそNIFTY-Serveへ」と流れるこのスピード感がモデム通信を彷彿とさせる

 パソコン通信の経験者ならば、アクセスしてみると文字が流れる速度を見るだけで、懐かしのモデム通信を思い出すことだろう。

 これを企画したのは、ニフティメディア事業部 ポータルサービス部の広田朋美氏、クリエイティブデザイン部の君島哲也氏を中心としたチームで、皆パソコン通信の時代を知らないという。

 今、なぜパソコン通信サービスを再現しようとしたのか。目指すものはなにかをニフティに聞いた。

--今回、1年間限定のNIFTY-Serveをスタートして、反響はいかがですか。

メディア事業部 ポータルサービス部の広田朋美氏
メディア事業部 ポータルサービス部の広田朋美氏

 広田氏:予想していた以上の反響です。昨年、ご好評をいただいた「Welcome to NIFTY-Serve」という体験版のバージョンアップ版とコミュニケーションできるものを提供させていただいたのですが、申し込み当日で数万ユーザーの申請があり驚きました。

 そして実際にサービスの中でやり取りされるコミュニケーションの中身が昨年のTwitterのときとはまったく違って驚いています。実際黒い画面で発せられるコメントの中身がものすごく真摯なんです。当時を知らない私たちスタッフは、書籍だとか社内のアドバイザリーにヒアリングをしてサービスを企画しているのですが、やっぱり本当に素敵なコミュニティだったんだなと身を持って感じています。量もですが質という点でもそれをすごく感じさせられるところがあります。

--そもそもサービスを始めようという経緯は何だったのでしょうか。

多くの資料を参考にしながら作り上げた
多くの資料を参考にしながら作り上げた

 広田氏:昨年の体験版がひとつのきっかけですね。その時はTwitterと連動させてやってみたのですが、その中でやっぱり当時のユーザーさんに会いたいとか、フォーラムを復活させてほしいとか、真摯に当時のパソコン通信のNIFTY-Serveのコミュニティに対して思いを持った方々のエピソードというのが1日に何万件もあったので、もうちょっと何かできないのかなと。

 それで今年がNIFTY-Serve自体の25周年ということもあり、昔の体験を一度復元してみましょうという話になりました。そこで、社内で当時を知っている方々をアドバイザリーにヒアリングをして企画を詰めていきました。実は、今ご提供しているサービスの中でやっていることとまったく同じことを事前にも社内でやりました。そしてこのまま1年間、社内だけではなくて社外でもやってみましょう、ということで今、ユーザーの皆さんに話を伺いながら取り組んでいます。

--前回はTwitter、今回はFacebook上で展開されていますが、Facebookを採用した理由は何でしょうか?

 広田氏:前回はTwitterを採用したのですが、今回Facebookを採用するにあたってはいくつか議論をしました。そのひとつが、今回コミュニケーションをその場でできるものをもう一度やりたいという中で、実際コミュニケーションするにあたって当時の良質なコミュニケーションがあった理由は何かということです。

 NIFTY-Serveでは、1つのIDに対してクレジットカードの番号が必要だったのですが、それがある一個人としての担保になり、責任を持って発言をする、1対1の個人としてコミュニケーションすることが大人の良質なコミュニケーションのカギなんじゃないかという結論になりました。それに対して、SNSではあらゆる個人になり済ますことができるんですが、そういう意味ではクレジットカードの登録のような個人の担保として、Facebookの実名制というプラットフォームが相性がいいのではないかと考えたのです。そして、NIFTY-Serveで再会した後も、やっぱりつながりをまた持っていただきたいと思ったので、その意味でもFacebookが相性がいいと思ったので採用に至りました。

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