Unity Technologies、「Unity 4」を発表--FlashやLinuxにも対応

Stephen Shankland (CNET News) 翻訳校正:2012年06月19日 14時36分

 Unity Technologiesは米国時間6月18日、広く用いられている同社のビデオゲームエンジン「Unity」の第4世代である「Unity 4」で新たなアニメーションテクノロジを導入するとともに、Adobe Systemsの「Flash Player」やLinux、「Microsoft DirectX 11」に対応することを発表した。

 このゲームエンジンは物理シミュレーションを可能にするだけでなく、プログラマー向けの数多くのツールを搭載している。こういったツールは特に、さまざまな種類のプラットフォームを視野に入れた開発を行うプログラマーに役立つはずだ。この種の「クロスプラットフォーム」開発ツールは、時代の要求に応えるものとなっている。Unityを用いて開発したゲームは、パフォーマンスの最適化や、インターフェースの違いへの対応を行う必要はあるものの、WindowsやMac OS、iOS、Android、Xbox、PS3、Wii、ウェブ上で動作させることができる。

 Unityの最高経営責任者(CEO)であるDavid Helgason氏によると、Unity 4は18日から予約を開始し、代金を支払った顧客は今後数週間以内にベータ版を手にすることになるという。

 Unity 4は以下の点で、新たな方向を目指している。

  • 3Dキャラクターなどの動きをアニメーション化するため、2011年に買収したMecanimツールが組み込まれている。また、小汚い壁や本物の木々のようなテクスチャといった、ゲーム開発者が必要としそうな既製アイテムの流通を目的とするUnityのアセットストアというチャネルを通じて、アニメーターたちは自らの作品を販売することもできる。
  • Linux PCに対するサポート。Helgason氏が「Linuxにおけるゲームについて言えば、もっと力が入れられて然るべき巨大な市場が存在している」と述べている通り、UnityはLinuxサポートを研究室レベルから1歩先へと進めることにしている。同氏は「(その市場は)現在最も話題を集めているというわけではないが、Linuxは数多くのデスクトップPCやノートPCにインストールされている」とも述べている。
  • Windowsマシン上でのDirectX 11のサポート。これにより、AAAゲームと呼ばれるよりハイエンドのゲームをWindows上でプレイできるようになる。
  • AdobeのFlash Playerへの対応。このプロジェクトは2011年12月からベータ段階に入っており、Flash Playerのバージョン11.2以降に対応している。Flash Playerというプラグインをウェブから、特にモバイル機器から排除しようとする強い機運があるものの、PC上では未だに広く利用されている。Flashは死に体であるという人々に対して、Helgason氏は「わたしはそういった見解に納得していない。正直なところ、いつかは無くなるかもしれないが、今年や来年、そしてその後も、Flashは大きな存在であり続けるはずだ」と述べている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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