Tony Nicklinson氏は、ラグビーのファンであり、夫であり、父親である。また、彼は閉じ込め症候群を患っており、全身麻痺の状態だ。彼の唯一のコミュニケーション手段は、眼球と頭の小さな動きで動作する特別に設計されたコンピュータシステムを通してのものとなる。
Nicklinson氏のソーシャルメディアへの進出のスタートとなる先週のツイートは次の通りであった。「皆さん、こんにちは。わたしはtony nicklinson。閉じ込め症候群にかかっています。これがわたしの初めてのツイートです。#tony」
閉じ込め症候群は、よく知られているように、映画「The Diving Bell and the Butterfly(邦題:潜水服は蝶の夢を見る)」で描かれているが、体内のほぼすべての随意筋が麻痺した状態となる。Nicklinson氏の意識は正常であるが、随意筋が麻痺した状態のままであることが彼の生活に危険をもたらしている。彼は、医者に彼の安楽死を許可するよう、英国の裁判所に申請している。彼のTwitterへのツイートは、苦しい状況を公表する1つの手段だ。
Nicklinson氏のツイートは、自らの死ぬ権利に関する審問が始まることを望む気持ちを表現したものから、自分の犬がおならをした話や子供からの父の日の贈り物のような典型的なTwitterの話題まであらゆるものに及ぶ。
Nicklinson氏には現在、1万7500人以上(本稿執筆時点)のフォロワーがいるが、彼はTwitterでの経験に少しとまどっている。米国時間6月17日に同氏は「1万2600を超えるフォロワーがいることは信じられない。自分がそんなに興味深いと思ったことがない」とツイートしている。同氏自身の信じられない思いにもかかわらず、Nicklinson氏は多くの関心を集めている。
Nicklinson氏が初めてツイートした際の動画がYouTubeに公開されており、何度も視聴されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス