社会的に孤立する契機1位は「失業」

 日本労働組合総連合会(連合)は6月11日、同会がネットエイジアを通して実施した、「人と人とのつながり(絆)に関する調査」の結果を発表した。身近な人とのつながりほど大切に思う割合が高いことが明らかになっている。

 家族や親せきとのつながりに対して「大切だと思う」割合で最も高かったのは「子どもとのつながり」の92.3%。次いで「配偶者とのつながり」の87.9%、「両親とのつながり」の82.8%。少し下げて「兄弟姉妹とのつながり」が69.2%、「親戚とのつながり」は32.2%となり、日々の生活で身近な人ほど大切に思う傾向が見られた。

 家族や親せき以外のつながりについては、71.9%が「友人とのつながり」と回答。以降、「サークルやグループの仲間とのつながり」の27.0%、「近所の人とのつながり」の23.9%と続き、近年注目を集めている「SNS上でのつながり」は9.9%にとどまった。

 職場でのつながりについては、職場の「同僚とのつながり」が43.3%、「上司とのつながり」が29.7%という結果。年代別にみると「上司とのつながり」については20代では36.8%なり、30代の28.4%、40代の27.2%、50代の26.4%に比べ10ポイント前後高い結果であった。その一方、年代が上がるほど、同僚を大切に思う割合が高くなったという。

 人が社会的に孤立するきっかけになると思うものについては、「失業」が78.0%とトップ。次いで「貧困」の67.0%、「就職先が決まらないままの卒業」の55.1%と雇用関係が上位を占め、以降「一人暮らし・家族との別居」の46.2%、「離婚・死別」の43.2%と続く。

 家族とのつながりを大切に思う一方、人が孤独になるきっかけとしては「失業」が家族との別離を上回った。働くことは収入を得るためだけではなく、働くことで社会とのつながりを感じていることがうかがわれる。

 調査は4月1~4日、全国の20歳以上のアルバイト、パートを含む有職者を対象にネット調査で行われ、有効回答1000サンプルを抽出して集計している。

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