ソニー・コンピュータエンタテインメントは5月21日、7月19日発売予定のネットワークレコーダー&メディアストレージ「nasne(ナスネ)」のメディア向け合同体験会を実施した。
nasneは、500GバイトのHDDおよび地上デジタル・衛星デジタルチューナーを搭載。さらに家庭内ネットワークに接続することで、PS3用アプリケーション「torne」や、ソニーが新たに開発したVAIO用のnasne対応視聴・録画アプリケーション「VAIO TV with nasne」を使って、地上デジタル放送ならびに衛星デジタル放送のテレビ番組視聴や録画が可能だ。価格は1万6980円。
体験会の冒頭ではプレゼンテーションが行われた。まずnasneの説明を、ソニー・コンピュータエンタテインメント商品企画部の渋谷清人氏が行った。
nasneには地上デジタル放送および、衛星デジタル放送(BS/110度CS)対応のネットワークレコーダー(DTCP-IPサーバー)と、DLNA1.5に対応したデジタルメディアサーバーやさまざまなコンテンツを共有するためのファイルサーバーとしての機能を持っているのが大きな特徴だ。画像や音楽、プライベートビデオの配信については、nasne発売日近辺に予定してるシステムソフトウェアのアップデート(バージョン1.50)で対応する。
nasne本体にはHDMIなどのAV出力を持たず、ささまざま機器にネットワーク越しで連動することで、機能を発揮する。さまざまな機器からnasneをコントロールしてのテレビ視聴や録画、再生などができるほか、PS3などのホーム機器とモバイル機器向けに2種類のストリームをリアルタイムで配信が可能。
さらに、DTCP-IP 2ストリームにより2台までのマルチストリーム配信にも対応。ライブ配信の対応は1台のnasneにつき1台までとなっているが、録画した番組においては、それぞれの機器の再生状態に影響することなく操作や視聴ができる。またリモート予約においても「CHAN-TORU」に対応し、外出先からの録画予約も可能だ。DRと3倍の録画モードやコンテンツ書き出しとなるDTCP-IPムーブにも対応した、さまざまな機能を有している。
torneについてnasneの発売に合わせてバージョンアップ(バージョン4.0)が予定されており、そのバージョンにおけるnasneとの連携についても、ソニー・コンピュータエンタテインメントJAPANスタジオの西沢学氏より説明が行われた。番組視聴時の切り替えも地デジとBSが並列に行えるうえ、その切り替えスピードもネットワーク越しであることを感じさせないスピード感で行われる。
番組表についても、torneの特徴である高速感を損なうことなく軽快なレスポンスで表示や操作、予約を行うことができる。番組検索も検索条件を入れた瞬間にフィルタリング。またtorneやnasneを併設することによってW録画も可能。nasneに関しては最大4台まで繋がるため、その分だけ同時録画番組を増やすことができる。
そのほか0.1倍刻みでの速度変更やシーンサーチなどのトリックプレイも可能な上、ネットワーク越しであっても、これまでのtorneと同様の高速レスポンスで行われる。
体験会では、プレゼンでは説明されなかった細かい機能についても説明があった。まずtorneやnasneを複数台接続した場合に、録画データを個々に指定できるほかにも自動的に最適な場所を選んでくれると機能も搭載。HDDの残り容量が多いものや、録画番組の時間帯が重なっていない機器などを自動で選別してくれる。ただし、torneやnasne間でのデータ移動(ムーブ)はできないとのこと。また録画した番組のリスト表示に関しても、たとえばPS3とnasneと分かれていても、それぞれで表示されるのではなく、分かれていることを感じさせない状態でソートなどが行われる。
なお、番組表において、契約していない有料のBSやCSの番組については、番組表上で文字が薄いグレー表示になりわかりやすくなっている。また、その放送局を契約していなくても、無料放送の番組は文字が黒く表示され、予約録画が可能となっている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス