イー・アクセスは5月11日、2012年3月期(2011年4月~2012年3月)の決算を発表した。売上高は前期比188.8%増の2047億4300万円、営業利益は同40.4%増の244億4100万円、経常利益は同22.9%減の121億8400万円、純利益は151億5600万円となった。
モバイルWi-Fiルータ「Pocket Wi-Fi」やテザリング機能を搭載したスマートフォンが契約数を伸ばし売上高が拡大した。利益面では、営業外費用として支払利息および社債利息を計上したことで経常利益が前期と比べて減少している。営業利益と純利益については過去最高となった。
モバイルの累計契約者数は3月末時点で前期末と比べて29%増の402万人となった。イー・アクセス代表取締役社長のエリック・ガン氏は、3月15日に開始した下り最大75MbpsのLTEサービス「EMOBILE LTE」が契約者増に貢献したと説明。データ通信端末販売における週次シェアも、サービス開始前は約30%だったが、開始週は53.1%と大幅に増加。その後も、4割以上を維持しているという。
2012年3月期の月次解約率は第4四半期に改善したが、2013年3月期はMVNO契約の解約増加にともない上昇する見込み。ARPU(1契約当たりの月間平均収入)は前期の3160円から420円マイナスの2740円となったが、2013年3月期は直販契約率の増加により2800円に増加する見込みとした。
障害物などがあっても電波が届きやすく“プラチナバンド”と呼ばれている900MHz帯の割り当ては叶わなかったイー・アクセス。ガン氏は「我々は通信事業者4社のうち唯一プラチナバンドを持っていない」と語り、今後3社に割り当てが予定されている700MHz帯については、同社への優先的な割り当てが期待できるとした。
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