ドワンゴは4月26日、ニコニコ動画新サービス記者発表会を開催し、ニコニコ動画の次期バージョンとなる「Zero」の詳細ほか、各種情報を発表。ドワンゴ代表取締役会長の川上量生氏と、取締役の夏野剛氏が登壇し、説明や進行を行った。
「Zero」の説明の前に、現在提供しているさまざまなサービスの総称として、これまで使われていた「ニコニコ動画」から、5月1日より「niconico」に変更することを発表し、ロゴも一新した。このniconicoのサービスとして「ニコニコ動画:Zero」などが位置する。
そしてZeroについての説明が行われた。今回で11回目となる新バージョンは、内部的には一度大きく変えているものの、外見的な機能は5年間変えてなかったため、イチから作り直したというほど、サービス開始以来の最大規模で行われるものとなっている。5月1日よりプレミアム会員先行で利用可能となる。また、現在サービスしている「ニコニコ動画(原宿)」との選択も可能としている。
まず視聴ページにおいては「ZeroWatch」と題し、画面サイズの拡大のみならず、動画の切り替えをしなくても、どんどん見られるような工夫が施されている。
まず「ニコニコ動画:Zero」では、視聴画面を640×368ピクセルから864×486ピクセルへと拡大。動画再生リストも視聴画面上に表示され、次に見たい動画が再読込不要で動画の切り替えができる。ほかにも「よりリアルタイム感を出したい」(川上氏)ということで、タグ編集がリアルタイムで反映されるほか、同じページ上で次に見たい動画が選択可能になる動画選択ウィンドウ、視聴した動画のコメントを残せる動画レビューも用意されている。
タグのリアルタイム反映について川上氏は、昨今では編集合戦が行われている背景にも触れ、新バージョンの基本コンセプトがリアルタイム感だとし、「昔のニコ動はリアルタイム性がユーザーに支持されたが、ユーザーが増えるにしたがってリアルタイム感が徐々に減った。それを一気に取り戻そうと思った」と語った。
「ニコニコ生放送:Zero」においては、新画面サイズとして810×456ピクセルに拡大。視聴画面の下には関連番組の一覧を表示し、視聴ページのままでもページの再読込みは発生せずに、ほかの番組に素早く切り替えられるザッピング機能を搭載する。
また、生放送の各カテゴリートップページに表示される番組一覧には、コメント数や視聴者数、視聴者や放送者のコメントのコメントがリアルタイムで表示・反映されるリアルタイム感を重視した「Recent」というシステムを導入する。これについてはユーザー生放送が6000ぐらい同時進行することがあり、お気に入りのものを探すのが難しい上、最新の番組が順番に表示される状態だと、コメントが付かないままどんどん埋もれていってしまっているため、リアルタイムで視覚的に何が話され、盛り上がっているのかをわかりやすくするために導入する。川上氏は、このリアルタイム性を出すためのシステムの開発とサーバ導入には相当な苦労したようで、「地味なんですが、非常に便利かつ大変でした」とコメント。
生放送中ランキングも「ユーザー生放送」、「公式生放送」、「チャンネル生放送」にカテゴリー別に分かれる上、ランキングの基準もポイント数からコメント数(分単位)になり、Recentも導入されている。
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