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ヤフー第二の創業は“爆速化”--「スマホファースト」で手腕振るう宮坂氏

藤井涼 (編集部)2012年04月25日 08時00分
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 既報の通り、ヤフーは4月24日、2012年3月期(2011年4~2012年3月)の通期連結決算を発表した。同日開催された決算会見には、6月にヤフー代表取締役社長 兼 CEOに就任する同執行役員の宮坂学氏が出席。4月1日付で新体制を発足させた「Yahoo! JAPAN」の戦略や今後のビジョンについて語った。

開発方針は“スマホファースト”

 今回の決算で、ヤフーはサービス開始以来15期連続での増収増益となった。宮坂氏はヤフーが長期にわたって増収増益を維持している要因として、同社の信念である「ユーザーファースト」(利用者を第一に考える)を挙げる。またYahoo! JAPANは、検索やニュース、オークションなど、日本におけるPCインターネットの主要サービスでNo.1の地位を確立していると胸を張る。


3月1日に行われた社長人事会見での宮坂学氏

 一方で、近年のスマートフォンの普及にともない、Yahoo! JAPANにおけるスマートフォンユーザーの比率も大幅に増加している。2008年9月のPV(ページビュー)を基点とした場合、2012年3月時点のスマートフォン全体PVは160倍に、Yahoo! JAPANトップページは100倍に、検索は300倍に、ニュースは170倍に、オークションは70倍に、ショッピングは4600倍に、知恵袋は1150倍に成長している。

 宮坂氏はこれらのデータを踏まえた上で、今後はいかにPCユーザーがスマートフォンへ移行した際に、Yahoo! JAPANを継続して使ってもらえるかが重要になると説明。開発方針についても、「これからはスマートフォンファースト。これまでは比較的バランスをとってやってきたが、すでに社内的にはスマートフォンを優先してどんどん事業をやっていこうと打ち出している」と語る。

 たしかにヤフーでは、スマートフォンでのページ最適化、iPad用トップページ(ベータ)などの取り組みのほか、アプリも相次いでリリースしており、直近ではiOSのSiriのように話しかけると知りたいことを答えてくれる「音声アシスト」や「Yahoo!ブラウザー」まで手がけている。

 スマートフォンへの本格シフトにともない、新たな役職となるCMO(Chief Mobile Officer)を置き、PCからの移行だけでなく、スマートフォン独自のサービスも開発していく。「こちらは当然、新規事業になるので打率が悪いところもあると思うが諦めずにチャレンジしていく」(宮坂氏)

スマホでは利用ブラウザ数を重視

 今後はDUB(Daily Unique Browser=1日あたりの利用ブラウザ数)をKPI(重要経営指標)にする。宮坂氏は「これまではユニークユーザー(UU)をメインでみてきたため、会社のPCで使って、家のPCで使って、スマートフォンで使っても1UUとカウントしてきた。これからのネットの使われ方が急速にマルチデバイス化してくることを考えると、延べ何人に使われているのかをみることが非常に重要になる」と話す。

 同社では、DUB(日次利用ブラウザ数)をMUB(月次利用ブラウザ数)で割ることでDUB率を算出しており、現在のDUB率はMUBの約2割程度となっている。しかし、収益面でみても、Eコマースや検索連動広告はDUBと連動性が高いことから、将来的にはDUB率を10割まで高めていきたいとした。

  • 今後はKPIをDUB(1日あたりの利用ブラウザ数)に

  • 現在のDUB率は約2割

  • Yahoo! JAPANの売上はDUBに連動

 親会社のソフトバンクとのシナジーも高めていく。両社のサービスを積極的に連携するほか、ヤフーの営業力の強化も図る。「ヤフーは比較的広告商品も強く営業力で引っ張っていくタイプの会社ではなかったが、これからは商品力を維持して、そこにさらに強力な営業力を獲得したい。ソフトバンクの持っている営業ノウハウや営業スタイルも参考にしていきたい」(宮坂氏)

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