Motorola MobilityがMicrosoftの特許侵害を理由にXboxゲームコンソールの輸入差し止めを求めていた訴訟において、米国際貿易委員会(ITC)はMotorola Mobilityの訴えを認める裁定を下した。
Bloombergが報じたところによると、ITCのDavid Shaw判事は米国時間4月23日、Motorolaの特許をMicrosoftが侵害していると認める裁定を下したという。この裁定は今後、6人のメンバー全員で構成される委員会によって検討され、8月に声明が発表される予定になっている。なおこの委員会は、米国の特許を侵害していると判明した製品の輸入を差し止める権限を有している。
Microsoftは本件に関する声明において、最終的には勝利することを確信していると述べている。
Microsoftの広報担当者は「行政法判事による本日の裁定は、ITCによる最終的な裁定に向けた最初のステップである」と述べるとともに、「われわれは、ITCが本件について最終的にMicrosoftにとって有利な裁定を下すということと、業界にとって必須かつ標準となっているMotorolaの基本特許を、同社が公正かつ妥当な条件で利用可能にするという約束を遵守するということを確信している」と述べている。
今回の裁定は、MicrosoftとMotorolaの間で数年間にわたって繰り広げられている特許紛争における新たな展開でしかない。Microsoftは2010年11月、Xboxとスマートフォンで使用しているワイヤレス通信技術と動画コーディング技術に関する特許をめぐり、Motorolaを提訴している。Microsoftの主張によると、Motorolaはその特許料金を不当に高く設定していたという。これに対してMotorolaはMicrosoftを逆に提訴し、MicrosoftのPCやサーバソフトウエア、Windows Mobile、Xboxといった製品が自社の特許16件を侵害していると主張している。
米地方裁判所の判事は3月、Microsoftに対して禁止命令と一時的な差し止め命令を認めたため、Motorolaが動画に関する特許を妥当な料金で利用可能にするという約束に違反しているかどうかが米国の裁判所で裁定されるまで、MotorolaはドイツにおけるMicrosoft製品の輸入差し止めを求めることができないようになっていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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