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ライフライン目指すTwitterが「人と人の距離を近づける」--コストロCEO

岩本有平 (編集部)2012年04月16日 15時10分
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 Tiwtterは4月16日、同社CEOのDick Costolo(ディック・コストロ)氏の来日に合わせてプレス向けイベント「#FlywithTwitter」を開催。世界、そして日本での取り組みや、今後予定する機能、ビジネス展開などを語った。(Q&Aセッションの様子はこちら

Twitterには「人と人の距離を近づける力」がある

 2009年にTwitterに参画し、2010年にCEOに就任したCostolo氏。同氏はこれまでFeedBurner(2009年にGoogleが買収)をはじめとした3つの会社を創業している人物だ。

 同氏はまず、北京五輪のスタジアムをデザインした中国のアーティスト、アイ・ウェイウェイがイギリスの現代美術館で行った展示を例に挙げ、「遠くから見れば単なるひまわりの種かも知れないが、近づいて見れば、1つ1つがユニークな形や色をしている。これはTwitterに似ている」と、さまざまなツイートが集約されるTwitterについて説明する。

 ではなぜ人は個々の意見を発する際にTwitterを使うのだろうか? それに対してCostolo氏は「Twitterは距離を近づける力を持っているからだ」と説明する。テレビでニュースやスポーツの試合、自然災害、時にはアラブの春のようなデモを観ても、これまでは、あくまで自分には関係ない、関連性の薄い世界の出来事だった。しかしTwitterでスポーツ選手も被災者もデモの参加者らもツイートを発信し、遠い国のユーザーとも1つ1つつながりが持てる。これこそがTwitterの力だという。

 日本は世界の中でもTwitterのエンゲージメントが高い国だという。これまで1秒あたりのツイート数でも、日本は2010年のW杯でデンマーク戦に勝利した際、1秒間に3200ツイートを達成。さらに2010年の大みそかに同6900ツイート、女子W杯の決勝戦でも新記録を残した。また、2011年12月にアニメ映画「天空の城ラピュタ」をテレビで放送した際には、劇中の呪文「バルス」に合わせたツイートが1秒間に2万5000件以上という大記録を達成したのは記憶に新しいところだ。

今後はライフラインとしての役割を強化

 Twitterがその力を発揮するのは、何も映画鑑賞の時だけではない。日本では、2011年3月の東日本大震災でも不測の事態のコミュニケーション手段としてTwitterが活躍したとCostolo氏は説明する。

 「震災からわれわれは3つの教訓を得た。1つは人々をつなげる力。友人家族、時には他人とのコミュニケーションで災害を乗り越えた。2つめはライフランとしての役割。さまざまなニュースや電力、交通の情報、都市で何が起こっているのかを知れた。そして3つめはハッシュタグの使い方。政府からの情報、妊婦向けの情報などを(ハッシュタグで)得られた」(Costolo氏)


Twitter CEOのDick Costolo氏

 Colstolo氏が「何分後、何時間後でなく、出来事が起こった直後から情報発信が可能になった」と語るように、Twitterによって、人々が必要な情報をリアルタイムで発信し、伝えられるようになった。経験している最中から当事者が語り、発信できることが、今まさに起こっている出来事にも影響を及ぼすようになってきた。たとえばアラブの春では、デモの待ち合わせにとどまらず、「世界中の人が(この動きを)サポートしていることが、肌で感じて分かった」(Costolo氏)という。これがデモの力をさらに後押ししたというわけだ。

 大震災以降、世界中の政府がTwitterに対して、将来起こりうる災害でどのようにTwitterを活用できるかという問い合わせが増えているという。そのため、震災時のTwitterの利用状況の把握も、同氏の来日目的の1つだという。「Twitterはライフラインという重要な側面を持っていることが3.11以降顕著になった。だからこそ日本に来て、どのように活用されたかを理解し、世界に広げたい」(Costolo氏)

 だがTwitterにあるのはポジティブな側面だけではない。日本でも震災に関してTwitter上でデマが流れたり、学生が違法行為をTwitter上で告白したりというケースがあった。こうした事象に対してCostolo氏は、「18カ月前に同じ質問受けた。『独裁者がTwitterで情報を発信している』という質問だ。その時と答えは同じで、善意を持っている人たちがいればいるほど、嘘やデマを払拭できる。悪の意図で利用され、不法な情報が載せられても、すべての情報を検索し、参照できる。そのような意味からもTwitterは犯罪の温床にならない。もちろん当局と連携し、そのようなことは発見できるようにしたい」とした。

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