開発中のWindows 8版「Firefox」ブラウザは「Metro」アプリとしても、デスクトップアプリとしても動作する予定で、Mozillaチームにいくつかの難題をもたらしている。そしてそれは、Microsoftにとっても予期せぬ問題が発生する可能性を示している。
Windows 8版Firefoxは、Metro環境とデスクトップ環境の両方で動作するように設計される予定だ。しかし、それを実現するのは容易でない。
Mozillaの開発者であるBrian Bondy氏が米国時間3月9日に投稿したブログ記事によると、Windows 8向けソフトウェアの大半は、Metroアプリかクラシックデスクトップアプリのいずれかになる見通しだが、Firefoxは第3のカテゴリ「Metroスタイル対応デスクトップブラウザ」に分類されるという。
つまり、同ブラウザはデスクトップで使用した場合、クラシックWindowsアプリの強力な性能と柔軟性を提供するが、新しい「Start」画面からアクセスした場合は、「Live Tiles」を含むさまざまなMetro機能も利用できる。
「Metroアプリケーションと異なり、Metroスタイル対応デスクトップブラウザはMetroサンドボックスの外側で動作する機能を備えている。つまり、われわれは単にブラウザを構築できるだけでなく、クラシックデスクトップブラウザと同等の体験を提供する強力なブラウザを構築できる」(Bondy氏)
もちろん、予期せぬ問題をもたらすかもしれない要素もいくつかある。
FirefoxをMetroアプリとしてサポートするには、多くの新しいコードが必要だ。Bondy氏は、この取り組みを「非常な大規模なプロジェクト」と評している。そして、これはMozillaとMicrosoftの両方にとって新しい領域なので、開発チームが頼りにできる指針は多くない。
Bondy氏は、「かろうじてサポートされている、この第3のMetroアプリケーションタイプに関する話題をGoogleで検索しても、返ってくる結果は0件か1件で、幸運な場合でもせいぜい2件だ。そういう状況では、開発者としての仕事は極めて困難になる」と付け加えた。
このタイプのブラウザは、デフォルトブラウザとして設定されている場合に限りMetroモードで動作できる、という別の問題もある。Bondy氏は、その設定をしないとFirefoxはデスクトップに限定されると説明し、これは「Microsoftによる決定」だと述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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