“近くて遠い人”と気軽に出会うマッチングサービス「CoffeeMeeting」

岩本有平 (編集部)2012年03月07日 11時30分
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 ソーシャルメディアのアカウントを使うことで信頼性を高め、実際に人と出会う機会を提供するマッチング系サービスはここ最近数多く登場している。そんなサービスの1つに、「短い時間を設定して、お茶やコーヒーを気軽に飲んで話す」というコンセプトの「CoffeeMeeting」がある。

 CoffeeMeetingは30分もしくは1時間という短時間で、知らないユーザー同士が出会い、ミーティングを行えるというサービス。Facebookアカウントを使ってサインインしたのち、プロフィールやソーシャルメディアのアカウント、ユーザーが興味ある物事の「タグ」を登録していく。その後はすでに登録されているミーティングをチェックして興味があれば申し込んだり、タグや新規登録ユーザーの一覧から興味のあるユーザーを探し、ミーティングをしたいと思えばユーザーのページ上にある「いつかお茶したい」をクリックしたりすればいい。

 またユーザー自身でミーティングを設定する際は、日時とミーティング時間(30分か1時間から選択)、ミーティングを開催したい場所、ひとことを登録して公開する。公開した情報は、登録された順番でサイト上で掲載されるほか、自身の「いつかお茶したい」をクリックしたユーザーに通知される。設定したミーティングに対して複数の希望者がいた場合、ユーザーはその中からミーティング相手に最適だと思うユーザーを1人選んで成立となる。あとは個別にメッセージをやりとりして、当日に臨めばいい。

  • 「CoffeeMeeting」

 ミーティングが無事終われば、ユーザーは互いに会って話した印象を「○○な人です」と書き込むことができる。これはユーザーのプロフィールページに掲載されるため、次回以降のミーティングに臨むユーザーの参考になる。

 CoffeeMeetingを手がけるのは、リクルートメディアコミュニケーションズの山本大策氏とリクルートのR&D部門であるメディアテクノロジーラボの伴野智樹氏だ。2人とも、会社とは離れた個人プロジェクトとしてCoffeeMeetingを運営している。

 CoffeeMeetingを提供するきっかけになったのは、ソーシャルランチをはじめとしたマッチングサービス。「(先発サービスは)リスペクトする存在。これらのサービスが登場して、ネットだけでなくリアルでさまざまな人と出会いたいというニーズがあることがわかった」(山本氏)。その一方で、もっと気軽に出会いを生み出せるサービスを作れないかとの思いから「30分や1時間という短い時間」「お茶をする」といったコンセプトのもと、山本氏の個人プロジェクトとして開発に取りかかった。

 ミーティングを設定する側が場所や時間までを設定することで、ミーティングが成立したあとのやりとりを簡略化。さらに自分が興味のあるユーザーに対して「ミーティングをしたい」という意志をアピールできる仕組みを備えた。「Twitterではフォローしているが、出会ったことはないという“近いけど遠い人”は少なくないと思う。その人たちに『実際に会いたい』と伝える手段があればいい。ユーザーは空き時間ができれば会うか会わないか決めればいい」(山本氏)

  • プロトタイプである「OpenTalkin'」の画面

 プロトタイプができあがった時点でもともと知りあいだった伴野氏に声をかけ、開発の体制を整えた。さらに、開発拠点として使っていた渋谷のコワーキングスペース「co-ba」の入居者やブロガー、業界の知人らにヒアリングを行ってサービスをブラッシュアップしていった。当初「OpenTalkin'」という名称だったサービス名も、「もっとコンセプトが分かりやすいものにした方がいい」というアドバイスから現在の名称に変更。ロゴやデザインも刷新し、2月半ばの公開に至った。

 現在のユーザー数は3900人ほど、投稿されたミーティングは1300件で、成立したミーティングは300件超。ユーザーは都内のITリテラシーが高い人たちが中心。運営の2人も実際にCoffeeMeetingを使ってミーティングをするが、「人脈を広げたい」と語る人の多さに驚くという。

  • 伴野智樹氏(左)と山本大策氏(右)

 一方で学生も少なくない。就職活動のヒントにしたり、起業家を見つけて話を聞いたりしているそうだ。サービス開始までは、いわゆる“業界の有名人”に人気が集まるとも考えていたということだが、特にそういう訳ではない。「ユーザーは自分が興味ある人であれば、どんな人とも1対1で会う。女性が利用するケースも少なくない」(伴野氏)。カフェなどオープンなスペースをミーティング場所に指定できることも利用を後押ししているのではないかと語る。

 今後は検索機能を強化するほか、有料オプションなどの提供も予定。法人化についても検討していく。ユーザー数は決して多いとは言えないが、その数字はあまり意識していないという。「サービスのゴールは、『おもしろい人と会えるサービス』。ユーザー数よりもマッチング数が増える施策を考えていきたい」(山本氏)

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