井上氏:2つ大きなことがあった。両方ともソフトバンクと一緒にやらせていただいたが、1つは「Yahoo! BB」。日本のブロードバンドの普及を猛烈に加速させたと自負しており、日本のネットの環境全体が飛躍的に改善した。2つめが「モバイル」。ソフトバンクがボーダフォンを買収した際、それまでのネットはオープンではなく、iモードやEZwebなどパソコン通信サービスのような、会員向けの閉じられたサービスしかなかった。ここにソフトバンクとYahoo! JAPANが、オープンなネットサービスを持ち込んだことは大仕事だった。
孫氏:もし他の経営陣だったらと想定すると、ここまでの規模にはなっていなかっただろうなと。リスキーな形でここまでくるというのはありえたかもしれないが、それを危なっかしいやりかたではなく、なおかつここまでの規模に伸ばしたという意味で言えばまれに見るチーム。100点満点ではないが、98点くらいのレベルではないかと思う。日本の経済史を後で振り返っても、あの成績を抜くのはなかなか大変だぞということだと思う。
孫氏:ソフトバンクモバイルはまさにスマートフォン全盛期に入っていく。また、PCはスマートパッドに一気に置き換わっていく。今後はヤフージャパンとのシナジーはますます必要になる。ソフトバンクにとってもヤフーを持っていることで、さらなる統合サービスを是非たくさんやっていきたい。一方で、ヤフーは独立した上場会社なのでヤフージャパンにとってもメリットがなければいけない。双方が力を出し合うことは絶対にプラスになると思っている。ブロードバンドやモバイルを開始した時も大変な協力をいただいたが、これからのスマートフォンの時代も、新経営陣になっても同じようにシナジーを出せるようにしていきたいし、新社長はしっかりやってくれると信じている。
宮坂氏:(新体制でも)ヤフーのPCでの圧倒的なポジションをしっかりと守りながらさらに追求する。また、いままさにスマートフォンやスマートパッドへの歴史的なパラダイムシフトが起きている。我々はPCのスタイルを継承しつつ、ヤフー全体としてモバイルへ移行していく。CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)