デメリットは、Lytroの思いのままになってしまうことだ。ユーザーは、同社が使わせたいと考える編集機能や、同社のソフトウェア開発スケジュールに翻弄される。例えば、そのデスクトップソフトウェアは「Mac OS 10.6.6」以上を必要としており、「Windows」版はない。Windows版は開発中だが(明確なスケジュールは依然として決まっていない)、写真のアンロードにはソフトウェアが必要なので、WindowsユーザーはLiving Pictureをカメラから取り出せないことになる。
また、素晴らしい写真が撮れたので、印刷したり、Lytroの閲覧ソフト以外で使ったりしたいという場合には、その画像を1.2メガピクセルの小さなJPEGファイルに変換できるのだが、現在のLiving Pictureの画質から判断すると、それほど便利でもなさそうだ。Living Pictureは、コンピュータ上で表示したり、オンラインで共有したりして、ユーザーや家族、友人がいろいろと操作できるように作られている。そのため、このデメリットや、例えば気に入っているソフトウェアのエフェクトを使えないことを理由に、Lytroの購入を見合わせるとしても、実際のところそれはユーザーの考え方次第だ。
Lytroは、可能性について語る一方で、何も約束しないというのが非常に得意だ。典型的な例として、LytroはWi-FiやBluetooth機能を備えたチップを搭載していることは認めたが、それ以上のことは何も述べていない。筆者は実現しない機能を約束するのは聞きたくないので、これは公平なやり方だ。しかし一方で、いつの日か、Lytroに余裕ができたときに欲しい機能が搭載されるかもしれない、というコンパクトカメラを400ドルで買うのもかなりの賭けだと言える。おそらく、第1次世代製品のアーリーアダプターとはそういうものなのだろう。
米CNET編集者注:この記事に埋め込まれているLytroの画像は、Brian Tong記者が撮影した。Lytroが2012年に提供する新しい機能や性能の詳しい情報、および実践的な動画やサンプル写真は、近日中に発表される予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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